研究課題/領域番号 |
19K15359
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山本 旭 京都大学, 人間・環境学研究科, 助教 (30769443)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 光触媒 / 金属ナノ粒子 / 有機化合物変換 / 酸化チタン / 光照射 / ナノ粒子 / パラジウム / ラジカル / ベンゼンの官能基化 |
研究開始時の研究の概要 |
置換ベンゼン化合物は化学製品の原料や医薬品の中間体として重要であるが,その合成法としては高温高圧条件や反応性の高い試薬を用いた方法により多量の副生成物の生成を伴い合成されていることが多い.官能基を有さないベンゼンから直接ベンゼン誘導体を合成できれば,より原子効率の高い反応系の設計が可能になると考えられる.これまでに光照射下での半導体光触媒の用いたベンゼンの直接官能基化反応に対して担持金属ナノ粒子触媒の添加により光触媒活性が向上することを見出しており,本研究では,担持金属ナノ粒子触媒の効果について詳細な検討を行い,本光触媒系の高活性化を図るとともに,高活性化のメカニズムを解明する.
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研究成果の概要 |
半導体型光触媒の活性を向上させる手段として,その表面に金属ナノ粒子などの助触媒を添加する手法が用いられる.本研究では,この助触媒を光触媒粉末とは別の担持型の金属触媒粉末として添加した際の光触媒活性について調査した.メタノールからの水素生成反応では,助触媒を担持型の金属触媒粉末として添加する手法は従来の直接担持型の手法に匹敵する水素生成量を与えた.またアセトニトリルを基質としたベンゼンのシアノメチル化反応では,開発した手法のほうが既存の方法よりも優れた光触媒活性を示した.本研究により助触媒の添加方法の1つとして金属担持型の触媒を添加する本手法が有効であることが示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在,酸化チタンに代表される光触媒は環境浄化など様々な用途で利用されているが,光触媒自体の性能を向上させることができれば更なる高機能化が達成可能になると期待される.本研究は,光触媒の活性を向上させるために添加する助触媒の添加方法に関するものである.本研究では,これまでに一般的に用いられてきた光触媒材料に助触媒を直接担持しない条件でも助触媒が機能することを見出した.得られた知見は光触媒の性能向上のための助触媒の添加方法に対して新しい選択肢を与えるものである.
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