研究課題/領域番号 |
19K15364
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
太田 誠一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (40723284)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | アミロイドβ / 医用ナノ粒子 / バイオマーカー / ターゲティング / アルツハイマー病 / アミロイドベータ / 生体分子標識 / ドラッグデリバリー / ナノ粒子 / アルツハイマー / ミクログリア / 血液脳関門 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、生体による人工物の排除機構を巧みに利用・制御し、ナノ粒子を用いた新規アルツハイマー病治療法を開発する。ナノ粒子を薬物送達に使用する際には粒子が免疫系に”ゴミ”として認識され貪食されてしまうことが課題であった。本研究ではこれを逆手にとり、アルツハイマー病の原因とされるAβにナノ粒子を特異的に結合させ、Aβと共にミクログリア細胞に効率的に除去させることを狙う。さらに、脳への異物の侵入を妨げている血液脳関門(BBB)を収束超音波によって一時的に開通させることで、粒子の効率的な送達を行う。上記2つの手法により、安価でかつ高効率なアルツハイマー病治療法の創製を目指す。
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研究成果の概要 |
ナノ粒子を薬物送達に使用する際には粒子が免疫系に”ゴミ”として認識され貪食されてしまうことが課題であった。本研究ではこれを逆手にとり、アルツハイマー病の原因とされるAβに金ナノ粒子を特異的に結合させ、Aβと共にミクログリア細胞に効率的に除去させる新たなアルツハイマー病治療法の開発を目指した。金ナノ粒子の表面にAβ結合性色素であるコンゴーレッド(CR)を修飾し、Aβ標的ナノ粒子を合成した。合成した粒子がAβに選択的に結合してAβ凝集体を解砕すること、及び免疫細胞による貪食を促進することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルツハイマー病の治療薬として抗Aβ抗体が期待されている一方、その治療効果はまだ十分とは言えず、さらに抗体の価格が高いことも課題点として挙げられる。本研究で開発されたAβ標的ナノ粒子は、抗Aβ抗体に代わる、新たな概念のアルツハイマー病の治療薬として期待される。さらに、本研究で用いたCR及びAuNPはともに臨床での使用実績があり安価であるため、臨床へのスムーズな実装が期待される。
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