研究課題/領域番号 |
19K15366
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
|
研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
山平 真也 聖路加国際大学, 医科学研究センター, 卓越研究員 (70750652)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | シングルセル / PEG脂質 / 刺激応答性材料 / 1細胞分離 / 1細胞解析 / 1細胞アレイ / T cell receptor |
研究開始時の研究の概要 |
現在、次世代の基礎研究や創薬、そして医療の発展のために、1細胞単位で細胞を詳細に解析・単離する技術の開発が必要とされている。しかし、現状では迅速・簡便かつ安価な1細胞解析・回収手法が無く、1細胞技術を使用できる研究者・医療従事者は限られている。そこで、申請者らは、1細胞単位で生細胞を容易に操作可能な光応答性の接着剤(光活性化Polyethylene glycol(PEG)脂質)を開発した。本研究では、光活性化PEG脂質を用いた1細胞アレイ技術と1細胞回収技術を社会実装が可能な機器レベルまで発展させ、1細胞操作技術が必要とされている2種類の医療への応用研究を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究では、1細胞単位で生細胞を容易に操作可能な光応答性の接着剤(光活性化PEG脂質)の医療応用として、1細胞操作技術が必要とされている2種類の医療課題に適用した。ヒト血球の1細胞解析では、細胞が1細胞ずつ碁盤の目状に配置された1細胞アレイ化がヒト血球でも可能であること、および本技術を適用できる細胞の種類を確認し、迅速、簡便かつ安価に毎分数十万細胞の画像解析が可能であることが確認された。ヒト血球の1細胞分離では、既存の顕微鏡を用いた直感的で簡便かつ迅速な手法により、多数のがん細胞の中から1個のヒトT細胞を単離し、がん細胞などに特異性を有するタンパク質の遺伝子配列の解析が可能であった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
次世代の基礎研究や創薬、医療の発展のために、1細胞単位で細胞を詳細に解析・単離する技術の開発が必要とされている。しかし、現状では迅速・簡便かつ安価な1細胞解析・回収手法が無く、1細胞技術を使用できる研究者・医療従事者は限られている。本研究では、光活性化PEG脂質をコートした安価な消耗品を用いる事により、一般的な研究機器のみで迅速・簡便に1細胞単位で解析・回収する技術を実証した。本技術は、ヒト血球に適用でき、医療で必要とされているアプリケーションに利用することが可能であった。したがって、現状ハードルの高い1細胞単位の研究・検査の一般化に、本技術は大きく貢献することが期待される。
|