研究課題/領域番号 |
19K15375
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宇治 広隆 京都大学, 工学研究科, 助教 (50788164)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ペプチドナノチューブ / 分子集合体 / 有機分子デバイス / 環状βペプチド / ヘリックスペプチド / 誘電体材料 / 光電変換素子 / pH刺激応答分子集合体 / 光電変換 / 分子エレクトロニクス / ヘリックス / 自己組織化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は分子ダイポールを利用して構造と機能界面を制御し、一方向の電子移動を実現するナノサイズの光電変換分子素子の構築を提案している。環境エネルギーを用いたエネルギーハーベスティングの実現、つまり、有機電子デバイスの微細化・低消費電力化には、光合成系タンパク質に見られるようなナノレベルでの構造制御と、電子移動の方向制御が課題である。本研究では、αヘリックス構造とβシート構造に着目して、規則的に配列したアミド基が誘起するダイポールの方向を制御して、高効率で一方向の電子移動が可能な天然のタンパク質に匹敵するナノ光電変換デバイスの開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究課題では有機分子の分極に由来する分子ダイポールを利用して、分子デバイスの構造制御と機能化を同時に達成する、ペプチド分子集合体の高次階層構造の構築を目指した。具体的には、αヘリックス構造とβシート構造に着目し、規則的に配列したアミド基が誘起するダイポールの方向を制御した分子ナノデバイスの構築を目指した。本研究課題を通して、ヘリックスペプチドのマクロダイポールによりペプチドナノチューブのバンドル構造を単一のサイズに制御し、ナノ誘電体材料として誘電体特性を走査型プロープ顕微鏡を用いて評価した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ビッグデータを活用したIoT社会では生体用センサーデバイスが人ひとりに150個必要であると試算されているが、現在のデバイスを生体に適用するためには、デバイスサイズの微細化だけでなく材料自体に生体適合性があることが望まれる。本研究のように生体適合性のあるペプチド分子を電子デバイスの素子として利用し、分子組織化技術を利用してナノサイズのデバイスが実現できれば、これらの問題を同時に解決することができる。また、生体が細胞を利用するように、環境エネルギーを利用したエネルギーハーベスティングが可能になれば、外部電源フリーの生体用デバイスの一つの理想形を構築できると期待できる。
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