研究課題/領域番号 |
19K15376
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡崎 豊 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教 (20794465)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | キラリティ / 分子集合体 / ナノ構造構築 / 光学異方性 |
研究開始時の研究の概要 |
「光」を情報・エネルギー源として利用することを目的とする光エレクトロニクス分野において、光の位相制御を担う透明複屈折材料は、最も重要な光学材料の一つである。既存の透明複屈折材料は、原子や分子の一次元秩序配列(異方性)により複屈折特性を発現させており、観測角度によって複屈折特性は大きく異なるため、位置や角度を精密に調節しなければ目的の複屈折特性を得られないという課題がある。本研究では、キラリティ(局所的な異方性)を有するヘリカルナノシリカを、等方的に分散し低温融着させることにより、角度依存性なく複屈折特性を示すシリカガラスを作製する。
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研究成果の概要 |
本研究では、これまで必須とされていた原子や分子の一次元秩序配列を必要としない新規透明複屈折材料を作製することを目的として研究を進めた。具体的には、キラリティ(局所的な異方性)を有するヘリカルナノシリカを、等方的に分散し低温融着させたキラルなシリカガラスを作製し、複屈折特性の評価を試みた。結果として、キラル光散乱現象を確認した。この現象の確認は、左右の円偏光の屈折率差が異なる、すなわち円偏光複屈折を示す材料であることを示唆するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「光」を情報・エネルギー源として利用することを目的とする光エレクトロニクス分野において、光の位相制御を担う透明複屈折材料は、最も重要な光学材料の一つである。本研究では、地球上で豊富に存在する珪素および酸素のみを用いて、面内方向の異方性を示さない無色透明なフィルム状ヘリカルナノシリカ成型体を作製し、900度もの高温にも耐えうる新規透明材料においてキラル光散乱現象を確認した。本研究で得られた成果は、新たな光学材料の設計に自由度を与えるものである。
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