研究課題/領域番号 |
19K15404
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 一般財団法人ファインセラミックスセンター |
研究代表者 |
佐々木 祐生 一般財団法人ファインセラミックスセンター, その他部局等, 上級研究員 (80808668)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | グラフェン / CVD / 転写 / グラフェンサンドイッチ / 電子顕微鏡観察 / h-BN / BCN / 大腸菌 / In-situ観察 / 液中観察 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では科学反応を『原子分解能』で『リアルタイム』に観察する新たなその場観察手法の開発を目的とする。既存の技術でも、透過型電子顕微鏡(TEM)は原子分解能が得られており、液中での観察も実現されている。しかし、種々の科学反応(化学反応、生体反応など)をTEM内で任意に制御することは極めて困難であった。しかも液中試料の観察では、液体分子による電子ビームの散乱が起こるため分解能が大幅に低下するという致命的な問題があった。本研究は、それらの問題を同時に解決しうる全く新しい独自技術を開発することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究ではグラフェンサンドイッチ技術を異なる試料の接触挙動の初期過程観察へと発展させることを目的とした。グラフェンサンドイッチとは原子層物質であるグラフェン層間に試料を挟むことで従来電子線による観察が困難な湿潤試料などの電子顕微鏡観察を可能とする手法である。グラフェンサンドイッチ構造を作る上で必要な要素技術として、グラフェンと六方晶窒化ホウ素およびその複合膜(BCN)の化学気相成長法(CVD法)による新規合成法の開発、グラフェン等を積層させるためのポリマーフリーな新規転写法の開発、透過型電子顕微鏡によるグラフェンサンドイッチの観察、BCN膜の電子線照射による開孔に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発したグラフェンCVD合成法では、従来銅基板の両面に生成されていたグラフェンを片面のみに選択的に合成し、比較的短時間で強固な界面構造を有する単層膜を合成可能である。このようなグラフェンは本研究目的のグラフェンサンドイッチへの用途以外にも、電子デバイス応用や強固な保護膜として応用が期待できる。また、同様の手法によってBCN膜の合成とポリマーフリーな転写に成功しており、今後原子層物質の異種界面構造やその性質を理解するための基盤技術として期待できる。
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