研究課題/領域番号 |
19K15473
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山本 泰功 北海道大学, 工学研究院, 助教 (10800906)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 静的炉心冷却系 / 自然循環 / 凝縮熱伝達 / 非常用復水器 / 非凝縮性ガス / 水素 / 自然循環流 / 高圧蒸気 |
研究開始時の研究の概要 |
作動のために電源を必要としない静的炉心冷却系は、冷却手段の多様化のために重要な役割を果たすことが期待されるが、事故時の使用を想定する場合には、炉心で発生する水素ガスの影響による冷却能力の低下や自然循環流の生成が困難となることが懸念される。本研究では、高圧蒸気を使用し、冷却系の自然循環模ループ全体を模擬した体系での実験と二相流解析コードを使用した実験解析を実施し、自然循環流量に及ぼす水素ガスの影響を評価することを目的とする。
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研究成果の概要 |
電源を必要としない静的炉心冷却系である非常用復水器(IC)を模擬した実験ループを用いて、非凝縮性ガスが流入した場合の影響を評価した。非凝縮性ガスの滞留による過渡的な挙動から定常状態に至るまでのICの冷却性能に関する実験データを取得した。また、非凝縮性ガスが主に滞留する下降管部の配管径を変えた実験を実施し、非凝縮性ガスが滞留している区間の長さで実験データを整理すると管径の影響はほとんど見られないことを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ICのような自然循環を利用した静的冷却系は、次世代炉やSMRといった小型炉の設計にも採用されており、今後の原子力発電の安全利用においても非常に重要である。通常、ICは炉心損傷の防止のために早い段階での使用が想定されるが、事故が進展した場合の作動限界やその後の冷却性能への影響についても理解しておくことが望ましい。本研究成果は、事故の条件を想定した非凝縮性ガスの流入による影響を理解するための基礎的な知見を提供するためのものである。
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