研究課題/領域番号 |
19K15476
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三津谷 有貴 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (70784825)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | CT / 圧縮センシング / 非破壊検査 / 最適化数学 / X線CT / 直線軌道投影 / 再構成アルゴリズム / 直線軌道CT |
研究開始時の研究の概要 |
大型構造物のX線非破壊検査においては、従来のような回転投影によるCTは適用が難しいため、直線的な投影軌道からCT画像を再構成することができれば望ましい。このような技術は、産業や公益面で幅広く大きなインパクトがある。本研究では、直線軌道CTの画像再構成手法を、圧縮センシングと呼ばれる最適化数学の理論に基づいて開発する。開発した再構成手法を用いて数値計算による実証を行い、また小さなシステムを開発し実験を行う。以上により、将来的な大型構造物の非破壊検査への展開に先立つような基礎技術を確立することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、直線的な軌道から投影したCTの結果を再構成する手法についての研究をおこなった。直線的な軌道からの投影では、X線源の拡がり角度を利用して視差のある画像を得る。しかしながらこの場合、従来の回転軌道投影に比べて、角度情報が不足する。このため、従来の再構成アルゴリズムでは完全な再構成を行うことができない。本研究では、圧縮センシング型CTの再構成アルゴリズムを用いて、直線軌道CTを実証した。本研究では全変動正則化に加えて、指向性差分正則化という概念を新たに用いて、これによって直線軌道からの再構成アルゴリズムを構築した。実際に実験体系を構築し、CT撮像を行い、実証実験に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
回転軌道での撮像ではなく、直線的な軌道での投影からCTを行うことができれば、大型構造物に対しても断層撮像を行うことができるため、望ましい。この直線軌道CTでは、コーンビームやファンビームのX線が発散する角度をうまく利用して、視差のあるX線画像を取得して、そこから断面画像の再構成を行うというコンセプトである。直線軌道CTは広範囲な大型構造物、移動が困難な物体に対しても適用できると考えられるため、新しいCT技術として産業や公益面で大きなインパクトがあると考えられる。
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