研究課題/領域番号 |
19K15477
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
楊 会龍 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任助教 (10814254)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 照射硬化 / 結晶方位 / 変形 / ジルコニウム基合金 / 燃料被覆管材料 / Irradiation hardening / Orientation / Texture / Deformation / Zr-based alloy / ODS steel / Crystal orientation / texture / Zr alloy / Degradation behavior / Irradiation / Hardening / crystal orientation / degradation behavior / nuclear core materials |
研究開始時の研究の概要 |
Precisely understanding the irradiation-induced hardening in nuclear structural materials is necessary, especially concerning these materials always exhibit strong texture in the microstructure. The inhomogeneous irradiation hardening is then studied by revealing the crystal orientation dependency in hardening. Firstly, the method is developed to correlate the crystal orientation and irradiation-induced hardening. Secondly, possible influence factors are discussed. The insights will provide an in-depth understanding of the degradation behavior of in-reactor core components.
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研究成果の概要 |
本研究では、超微小硬さ試験、電子線後方散乱回折法を駆使することで結晶方位と照射硬化を相関付けて理解し、燃料被覆管等の集合組織を有した原子炉構造材の照射誘致硬化現象の結晶方位依存性を明らかにした。ここで、結晶構造に由来した照射硬化の結晶方位依存性は、六方晶系のジルコニウム合金で顕著であったが、立方晶系材料の酸化物分散強化型フェライト鋼では、この依存性に乏しく、照射硬化に対しては結晶粒界分布が支配的因子であった。このような材料種毎の照射硬化の結晶方位異方性は、微細組織のみならず、照射欠陥形成や変形挙動との相互作用によって制御されることに由来するためである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
照射誘起硬化は炉内部材の経年劣化及び高性能材料開発において重要な指針であるが、これまでの先行研究では、照射硬化は材料がランダムな微細組織を持つという仮定の下で研究開発が進められてきた。しかし、実材料における微細組織は完全にランダムではなく、照射硬化が不均一に生じる。このため、本研究知見は、これらの原子炉構造材料の経年劣化をより正確に評価するために活用され、材料寿命管理の高度化に資する知見を提供する。さらに、これらを材料開発にフィードバックすることで高性能材料開発への応用も期待できる。
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