研究課題/領域番号 |
19K15479
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
紀室 辰伍 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 核燃料・バックエンド研究開発部門 核燃料サイクル工学研究所 環境技術開発センター, 研究職 (10752628)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 地層処分 / フミン物質 / 安全評価 / 溶液化学 / 希土類元素 / フミンコロイド / 希土類元素の移行挙動 / 深部地下水 / 有機コロイド |
研究開始時の研究の概要 |
高レベル放射性廃棄物が地層処分された際に懸念されるのは放射性核種が地下水中に溶け出し移動することである。地下水中の天然有機物であるフミン物質と放射性核種がコロイド粒子を形成することで、放射性核種の移動性が増す可能性が示唆されている。本研究では、地層処分の実環境を模擬した条件でフィールド試験を行い、ネプツニウムやアメリシウムなどの放射性核種に化学的挙動の近い希土類元素と深部地下水中のフミン物質が形成するコロイドの化学形態を分析するとともに、コロイドに対する収着割合を決定してケース解析を行うことで、フミンコロイドが核種移行に及ぼす影響の定量的な評価を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究は、放射性廃棄物の地層処分の安全評価において重要となる放射性核種を模擬した希土類元素が、深部地下環境でどのような移行挙動を示すのか、また、地下水中に溶存している天然の有機物であるフミン物質と結合することで生成されるフミンコロイド粒子が、安全評価上どのような影響を及ぼすのかを定量的に評価することを目的として実施した。その結果、地下水中の炭酸イオンと有機物が希土類元素の移行挙動を支配することを明らかにした。また、フミンコロイド粒子への結合量を安全評価解析に導入した結果、既往の解析結果よりも地表への到達時間が遅延される可能性が示唆され、有機物特性評価の必要性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、放射性廃棄物の地層処分における評価対象核種を模擬した希土類元素について、深部地下環境でどのような化学形態や移行挙動を取るのか、また、それに及ぼす天然有機物の影響はどの程度あるのかを検討した。その結果、地下水中の炭酸イオンと有機物のどちらもが大きな影響を与えることを明らかにするとともに、有機物の特性によって、既存の安全評価解析の結果が大きく変わりうることを示した。
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