研究課題/領域番号 |
19K15496
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井上 賢一 東北大学, 理学研究科, 助教 (60707686)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 和周波発生分光法 / ヘテロダイン検出 / オゾン酸化反応 / 電気化学反応 / 電極界面 / フレネル係数 / 振動和周波発生分光法 / 和周波発生分光 |
研究開始時の研究の概要 |
電気エネルギーと化学エネルギーを直接変換する電気化学反応は、近年のエネルギー問題・環境問題とも関連して重要性が増している。電気化学反応を理解するには、電位をかけたときに電極界面に形成される電気二重層の中での分子の溶媒和構造・吸着構造・中間体の構造を分子レベルで理解することが不可欠である。本研究では、界面選択的な分光法である振動和周波発生分光法にヘテロダイン検出・電場増強効果などを用いて電極界面反応の高感度なin situ測定を行う。得られた知見を基に電極界面反応の効率向上につながる指針を示すこと目指す。
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研究成果の概要 |
電気エネルギーと化学エネルギーを直接変換する電気化学反応は、電極界面に形成される電気二重層の電場が駆動力となっている。まず、界面選択的な測定を実現するため、ヘテロダイン検出和周波発生分光システムを構築し、極低濃度オゾン条件下における不飽和脂質単分子膜の酸化反応機構を明らかにした。さらに、電場増強効果を用いた表面増強ラマン分光や和周波発生分光などを駆使して、リチウムイオン電池やリチウム空気電池の電極界面で起こる電気化学反応に関する知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ヘテロダイン検出和周波発生分光システムを構築し、界面で起こる化学反応を実時間で追跡することに成功した。不飽和脂質は肺胞を覆う肺サーファクタントに含まれており、空気中に存在する程度の極低濃度オゾンでも呼吸器への影響は無視できないことを示している。また、電極界面で起こる電気化学反応測定から得られた知見は、リチウムイオン電池の作動に重要なSEI被膜作製方法や次世代二次電池して期待されているリチウム空気電池の溶媒分解抑制を検討していく上で重要な知見である。
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