研究課題/領域番号 |
19K15497
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
城塚 達也 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 助教 (70823003)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 分子動力学シミュレーション / 界面 / 第一原理計算 / プロトン移動 / 光触媒 / ポーラロン / 電荷移動 / 固体酸化物 / 酸化チタン / シリカ / 和周波発生分光法 / 固体・液体界面 |
研究開始時の研究の概要 |
固液界面のような埋もれた界面での化学反応をその場観測するために、近年では界面選択性を持つ和周波発生(SFG)分光法が進歩し、界面の分子科学が明らかになってきた。本研究ではシリカなどの応用上極めて重要な固体と水溶液との界面を研究する。表面分子種や電気二重層などの分子構造とダイナミクスを明らかにすることで、界面現象の分子メカニズムを解明することを目的とし、分子動力学(MD)シミュレーションを用いたSFG分光法の荷電した固液界面への展開を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、荷電した固液界面におけるシミュレーション手法を開発し、分子動力学シミュレーションを用いて界面物性を解析した。 プロトン移動のシミュレーションのためにconstrained density functional theory (CDFT) 法による計算手法を確立した。溶液のpHに応じて荷電するガラス・水界面への応用を見据えて、ケイ酸水溶液中の脱プロトン化(プロトン移動)の分子動力学シミュレーションを実行した。 続いて、光触媒の反応機構解明を目指して酸化チタン・水界面における界面構造とダイナミクスを解析した。CDFT法により光励起後に生成する電子とホールのシミュレーション手法を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
constrained density functional theory (CDFT) 法はこれまで主に電子移動に用いられてきたが、本研究でプロトン移動やポーラロン移動に初めて応用し手法の汎用性を示すことができた。加えて、先行研究のプロトン移動における反応座標のパラメーター依存性という問題を明らかにし、今後の電荷移動のシミュレーションによる解析において重要な知見となった。本研究で開発した手法により、電荷移動のシミュレーションの高精度化が進み、光触媒や電極反応などの電荷移動がキーとなる化学反応の理解も進むと期待できる。
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