研究課題/領域番号 |
19K15515
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
遠藤 友随 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 光量子科学研究部, 主任研究員 (60823929)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 強レーザー場 / 超高速分子ダイナミクス / 極短パルス / 反応制御 / 2色レーザーパルス / 2色レーザーパルス / 光電子分光 / トンネルイオン化 / シングルショット計測 / 高電子分光 / 電子再衝突 / 超高速ダイナミクス / コヒーレント制御 / 光電子光イオン相関計測 |
研究開始時の研究の概要 |
レーザー電場のデザイン自由度の高さを活かした化学反応制御法の確立を目指し、強レーザー場中での分子のふるまいを光電子光イオン同時計測法を用いて明らかとする。レーザーの強度、位相、偏光をパラメータとした2次元2色波形制御パルスの制御技術を確立する。また、2色波形制御パルス対を用いてイオン化過程と反応制御過程を分離し、強レーザー場による化学反応制御過程の解明および分子の向きやイオン価数の制御による新たな反応経路の探索を進める。
|
研究成果の概要 |
強レーザー場中の単分子解離反応において、解離経路を理解する上で重要な電子励起状態を決定する新たなアプローチを実証した。本研究で用いた光電子-光イオン運動量画像同時計測法は長時間のデータ積算が必要で、特に位相制御2色レーザーパルスを用いた実験では位相揺らぎに起因するデータの低品質化が課題であった。本研究では、位相制御2色レーザーパルスの電場波形をシングルショットで計測し、運動量画像の計測データとタグ付けする新たなデバイスの開発と評価を行った。作製したデバイスを用いることで高品質なデータの取得が可能となった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではこれまで直接観測されていなかった強レーザー場中の電子再衝突過程による分子励起過程およびその後の解離過程を捉えることに成功した。特に、電子再衝突によって生成した電子励起状態を決定する新しいアプローチを実証した上で、その精度を向上させるためのデバイスを新たに構築し、その評価を行なった。本研究で実証した手法は、強レーザー場中で誘起される様々な分子の解離反応にも適用可能である。解離反応は最も単純な化学反応の1つであり、その理解は強レーザー場を用いた分子反応制御だけでなく、多様な化学反応の理解およびその制御に重要な指針を与えると期待される。
|