研究課題/領域番号 |
19K15536
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
藤本 圭佑 静岡大学, 工学部, 助教 (10824542)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 多環芳香族化合物 / 機能性色素 / 酸化還元活性 / 発光材料 / 有機半導体 / 近赤外吸収 / ビタミンB2 / 酸化反応 / フリース転位 / 有機蓄電材料 |
研究開始時の研究の概要 |
可逆に酸化還元反応を繰り返すことが可能な酸化還元活性な有機化合物は、蓄電材料や酸化還元触媒はじめとした様々な機能を示し、レアメタルを用いないことや、化学修飾による高機能化が可能といった有機化合物に特有の長所を持つ。本研究では、窒素原子に基づいた新しい酸化還元活性構造を提案し、多様な類縁体合成を行う。そして得られた化合物の、電気化学特性や光物性の評価を行うことで有機蓄電材料、酸化還元触媒、有機電子材料、光機能性材料などの様々な研究分野への応用可能性を模索する。
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研究成果の概要 |
窒素原子に基づいた酸化還元活性を示す新規有機色素化合物の開発に成功した。活性構造としてはビタミンB2のはたらきを模倣して「1,4-ジアザブタジエン構造」を組み込んだ。得られた色素化合物は、酸化度の低い「アミン構造」と酸化度の高い「イミン構造」の相互変換が可逆に進行するため、対照的な二つの性質のスイッチングが可能であることが分かった。さらに、スイッチングに基づいた反応性や機能探求を行うとともに、環構造の違いや電子求引性基の有無がスイッチング機能に及ぼす影響を調査した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、新しいコンセプトに従ったπ電子系化合物の開発と物性評価を達成しており、有機材料の構造-物性相関に関する知見を深めるうえで学術的意義がある。また、本研究で得られた化合物は窒素原子中心の酸化還元に基づいた独自の反応性を示すため、独自の有機機能性材料開発につながることが期待される。例えば、有機n型半導体、環境応答性発光材料および酸化触媒としての応用展開が予測される。
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