研究課題/領域番号 |
19K15540
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
行本 万里子 京都大学, 化学研究所, 助教 (70822964)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 高反応性化学種 / 高周期14族元素 / カルコゲン / ケトン / 互変異性 / 立体保護 |
研究開始時の研究の概要 |
ケト-エノール互変異性化は、有機化学の基本事項であるが、その多重結合に高周期14族元素を含む場合、基質となる系の合成上の困難さから全く未解明の現象である。本研究課題では、α水素を有する重いケトン・エノール類を合成し、その互変異性化反応の有無を調べると共に、新規化学結合の性質を評価することを目的とする。
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研究成果の概要 |
かさ高い置換基を導入することにより高反応性であるCH2置換のゲルマニウムー16族元素間二重結合化学種を室温で安定な固体として得ることができた。単結晶X線結晶構造解析により、ゲルマニウム-16族元素間に充分な二重結合性があることを確認した。また、各種スペクトル測定において溶液中での対応するエノール体への異性化は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルファ水素をもつカルボニル化合物にみられる「ケト-エノール互変異性化反応」は、有機化学の教科書に必ず記述があるだけでなく、自然界など我々の身近にも存在する基本反応である。一方、そのカルボニル炭素を高周期14族元素で置き換えた系では互変異性化に関する研究例はなく、その普遍性・特殊性は未知である。アルファ水素を有するカルボニル化合物の高周期元素同族体の合成・単離を行いその性質を明らかにすることで、高周期元素の特性の解明だけでなく第2周期元素の化学の基本的な理解に繋がる。
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