研究課題/領域番号 |
19K15550
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 大阪大学 (2021) 北海道大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
土井 良平 大阪大学, 工学研究科, 助教 (40780052)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | パラジウム触媒 / エノラート / 脱炭酸 / 炭素ー酸素結合切断 / 炭素ー炭素結合形成 / C-C結合形成 / C-O結合切断 / C-O結合活性化 / カップリング反応 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、遷移金属のひとつであるパラジウムを触媒として用いたエノラートと種々の求核剤のカップリング反応を開発する。エノラートは求核種であり、基本的には求電子剤との反応が一般的であるが、パラジウムを使うことで求核剤との反応が可能であることを立証する。エナンチオ選択的な反応(右手と左手の関係のモノを作り分ける)の開発を通して、創薬において重要なキラルビルディングブロックの創出を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究課題は、触媒的なパラジウムエノラート形成を基軸としたエナンチオ選択的な炭素-炭素結合形成反応の開発を目的としている。パラジウム触媒とホスフィン配位子を組み合わせることで、ヒドロキシケトン類のC-O結合切断を伴う脱炭酸型C-Cカップリング反応の開発に成功した。アルキニル化反応では、XPhosと呼ばれる配位子が最も良い収率を与えた。パーフルオロアリール化反応は様々なポリフルオロアレーン誘導体に適用可能であることを見出した。また、クロスオーバー実験により、脱炭酸、あるいは還元的脱離が律速段階であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パラジウムエノラート種は従来、強塩基を用いて発生させたエノラートとパラジウム塩のトランスメタル化により調製することが一般的であった。本研究では、ヒドロキシケトンの炭素ー酸素結合のパラジウム錯体への酸化的付加が効率よく進行することを見出し、塩基を用いずともパラジウムエノラート種を発生させる手法について検討した。Buchwald配位子とよばれるビアリールホスフィンを用いることで、ケトンのアルキニル化およびパーフルオロアリール化が反応することを見出し、実際にケトンから塩基なしでパラジウムエノラートを生成できることを立証した。
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