研究課題/領域番号 |
19K15567
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
河崎 悠也 九州大学, 先導物質化学研究所, 学術研究員 (00781999)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 有機合成化学 / クリック反応 / DACN / 多分子連結 / DACN-MMC / 無触媒Huisgen反応 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,独自に開発した無触媒Huisgen反応性を有する含窒素9員環アルキンDACNを基本骨格とする多分子連結素子DACN-MMCの開発とその応用を目指す.DACNは高い無触媒Huisgen反応性と安定性を併せ持つ故に,DACNに他の分子連結部位を導入したDACN-MMCは,複数の分子を連結した後に,アルキン部位での無触媒Huisgen反応によって多様な分子を簡便に連結することができる.そこで本研究では,DACNに対して生体機能分子の化学修飾に有用な分子連結部位を導入したDACN-MMCを開発するとともに,それらの応用研究に取り組む計画である.
|
研究成果の概要 |
本研究では,無触媒Huisgen反応性を有する含窒素9員環アルキンDACNを基本骨格とする多分子連結型DACNの開発とその応用に関する研究を実施した.その結果,カルボン酸と縮合可能なDACN-NH,アミンと迅速にアミド結合を形成するDACN-maleimide,チオール類とC-S結合を形成するDACN-NHS esterなど多用な多分子連結型DACNの開発に成功して,これらを用いた生体機能分子の複合化にも成功した.さらには,蛍光標識型クリック反応についても検討して,DACNとアジドクマリンとの反応によって得られるトリアゾールが高い蛍光量子収量を示すことを明らかにした.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ペプチド,糖,核酸,抗体,等の生体分子は,生命現象を司る分子として重要であるのみならず,多様な機能性物質の源として有用である.しかしながら,複雑な構造を有する生体分子を自在に組み合わせ,複合化させることは,未だ困難な課題である. これに対して,本研究で開発した多分子連結型DACNは,生体分子に導入することができ,さらにクリック反応を介して複合化が可能であることから,生体分子の機能解明や新たな機能性を付与した生体機能分子の創出が期待できる.
|