研究課題/領域番号 |
19K15584
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大竹 研一 京都大学, 高等研究院, 特定助教 (20834823)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 多孔性配位高分子 / 錯体化学 / 結晶エンジニアリング / 結晶工学 / ナノ空間化学 / 伝導特性 / 伝導性 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに金属的な伝導特性と規則的なナノ細孔の両方を同時に有する多孔材料は報告例が無い。本研究では、金属酸化物からなるネットワーク構造を骨格に有する新規の多孔性配位高分子(PCP)の創成とそのキャリアドーピングにより、今まで誰も無し得なかった 金属伝導性を示すPCP の開発に挑む。PCPではこれまでに空間のデザインを基盤とした化学が発展してきた。本研究により、未開拓であった骨格における電子物性を開拓することで、空間と骨格の機能を連携させた新しい科学への展開を推し進める。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、多孔性配位高分子の分野において未開拓であった骨格の電子物性を開拓することで、空間と骨格の機能を連携させた新しい科学の展開を行うことを目的とした。レドックス活性な金属クラスターとレドックス活性配位子から同形構造のPCP群の形成に成功した。系統的な配位子の交換により構造と機能のチューニングを行った。また、従来まで金属イオンと1つの配位子でのみ構成された二次元シート型PCPの化学を拡張し、2種類の配位子で構成された二次元シート型PCPを得ることに成功した。設計が難しかった二次元シート型PCPの更なる展開を可能とした。これらの材料を土台に今後さらなる機能開拓・応用展開を行っていく。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高い電気伝導性を有する多孔材料は、バッテリーやスーパーキャパシタ、燃料電池、電気化学触媒など様々な応用に非常に重要である。そうした材料として、ポーラスカーボンやメソポーラス孔を有する金属酸化物が挙げられるが、これらはアモルファスであるか長周期構造を持たないものである。高い電気伝導性と規則的なナノ細孔の両方を同時に有する多孔材料は研究開始当初において報告例がほとんど無かった。本研究で開発された伝導特性と多孔性を両立する多孔材料は、電気触媒やセンサーを含む様々な応用の基盤となりうることからも、その学術的・社会的な意義を有している。
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