研究課題/領域番号 |
19K15597
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
花松 久寿 北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (70734185)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 糖鎖解析 / シアル酸 / 質量分析 / グライコミクス / 糖鎖 |
研究開始時の研究の概要 |
核酸、タンパク質に次ぐ第三の生命鎖である糖鎖は多くの疾患や生命現象に関与している。糖鎖を構成する糖の一つであるシアル酸は非常に多様な結合様式(α2,3、α2,6、α2,8)を有して存在しており、その結合様式の違いが免疫細胞の機能やウイルス感染に影響を与えることが知られている。本研究では、申請者らが開発した α2,3 シアル酸開環アミノリシスを基盤としたシアル酸結合様式特異的修飾法 (Aminolysis-SALSA) を応用することで、安定同位体試薬を用いた糖鎖比較解析法、シアル酸結合糖タンパク質の精製・濃縮法などの開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、申請者が開発したα2,3シアル酸開環アミノリシスを基盤としたシアル酸結合様式特異的修飾法 (Aminolysis-SALSA) を応用し、安定同位体試薬を用いた糖鎖比較 MS 解析法、ビオチン誘導体化アミン試薬を用いた糖タンパク質/ペプチドの精製・濃縮法を開発した。また、エステル化により調製したシアリル化糖鎖と直鎖型一級アミン試薬を反応させることで、α2,3結合シアル酸のみが分子内ラクトン環を形成し、環開裂アミノリシスにより選択的にアミド交換を行うことができるエステル-アミド交換法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した、安定同位体試薬を用いた α2,3シアル酸特異的修飾法、ビオチン誘導体化アミン試薬を用いたシアリル化糖タンパク質/ペプチドの修飾法は、疾患糖鎖バイオマーカー探索、投薬による治療効果のモニタリング、血液、細胞、組織など多様な生体サンプルからの α2,3シアル酸を有する糖タンパク質/ペプチド特異的な精製・濃縮などへの応用が期待される。また、エステル-アミド交換法はシアル酸結合様式の識別だけではなく、分岐構造を持つ糖鎖の識別も可能であり、より詳細な糖鎖構造異性体の識別に繋がる。
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