研究課題/領域番号 |
19K15608
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 東京理科大学 (2020-2022) 北海道大学 (2019) |
研究代表者 |
佐川 拓矢 東京理科大学, 工学部工業化学科, 助教 (90829582)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | キチン / 糖アルコール / 触媒 / 含窒素有機化合物 / 酸・塩基反応 / アミノアルコール / ポリウレタン / 脱水縮合 / 炭酸エステル / アミノ酸 / ルイス酸 / バイオマス |
研究開始時の研究の概要 |
キチンは窒素原子を含むアミノ糖の高分子であり、含窒素有機化合物の原料としての利用が期待される。しかし、キチンを出発物質とした有用化学品への効率的な変換は達成されていない。そこで、本研究ではアミノ糖を水素還元することによって得られる糖アルコールを出発物質とした有用化学品の合成経路の開発を行う。具体的には、医薬品、高分子の原料となるアミノ酸やアミノアルコールを合成する経路を提案し、含窒素有機化合物の選択的な変換反応の開拓とその反応性制御を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究ではキチン由来の糖を水素還元することによって得られる糖アルコールを出発物質とした有用化学品の合成経路の開拓を行い、(1)脱水縮合反応により剛直な炭素骨格を有するアミノアルコール、(2)エステル化、環化反応により医薬品の原料となるオキサゾリジノンの合成に成功した。特に、(1)のアミノアルコールは優れた強度や耐熱性を持つ含窒素ポリマーに誘導できる魅力的な化合物であり、このアミノアルコールからポリウレタン原料への変換を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
キチンは窒素原子を含む糖の高分子であり、含窒素有機化合物の原料としての利用が期待される。しかし、糖の化学的な不安定さが原因で、キチンを出発物質とした有用化学品への効率的な変換は達成されていない。本研究では糖を水素還元することで得られる糖アルコールを出発物質として有用化合物の合成を行った。糖アルコールからアミノアルコール、オキサゾリジノンを、糖の抱える不安定性の問題を回避した経路での合成に成功し、キチンから様々な有用化学品への誘導体化の可能性が示された。
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