研究課題/領域番号 |
19K15611
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 北海道科学大学 |
研究代表者 |
三原 義広 北海道科学大学, 薬学部, 講師 (90733949)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 吸着剤 / 微生物 / ナノ材料 / 汚染物質除去ゲル材料 / 水質浄化技術 / 汚染物質吸着ゲル / 水質浄化 / 自律浮沈 / 酵素反応 |
研究開始時の研究の概要 |
アルギン酸ゲル粒子に微生物を内包すると、ゲル粒子は水中や水底で気泡を発生させつつ液面まで浮上し、液面で気泡が消失すると沈降し、気泡を発生させながら浮上と沈降を繰り返すゲルの自律浮沈現象を初めて発見し、その製造法に関する特許を公開した。 本研究では自律浮沈機能を有するアルギン酸ゲル粒子に吸着機能と回収性能を層状に付与する「多層ゲル粒子」の構造設計と使用条件を明らかにし、新興国で課題となっているフッ素汚染を解決するためのアルギン酸ゲル粒子を開発する。ゲル粒子が自ら浮沈することでフッ素の除去率が向上し、凝集剤の回収も簡単になる。どんな場所でも低コストで施工が可能な水質浄化材の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
水質汚染の浄化を目的として、特にフッ素や色素を除去できる吸着剤を内包した浮沈粒子を開発した。この粒子は、自律浮沈機能を有するコア部と、吸着および回収機能を持つシェル部による多層構造で構成されている。従来の水質浄化材料にはない高い吸着効率と回収率が実現する。この粒子は電気を使用せずに機能するため、環境に優しい特長を持つ。さらに、シェル部の機能を各用途に応じてカスタマイズすることで、様々な用途に適用できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水中で自律的に浮沈する水浄化粒子は、大量の薬品使用から脱却し、微生物利用の新たな展開を図る21世紀に求められる水処理技術である。この技術は、飲料水や農業用水、工業用水の問題を解決し、広大な大陸奥地や電力インフラの乏しい地域での水資源を改善する環境負荷の少ない手段となる。大型の浄水施設を建設できない地域や電気が貴重な地域、さらには家庭の小さな水瓶でも、動力や施設を使用せずに有害物質で汚染されていない安全な水を提供する手段となる。
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