研究課題/領域番号 |
19K15613
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
河野 雄樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (00772964)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | イオン液体触媒 / 脱水縮合反応 / 相分離 / 相分離制御 / グリーン反応・分離プロセス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、脱水縮合反応の高効率化と省エネ化を目指し、酸触媒機能を持ち、反応原料や生成物との相分離挙動を制御できるイオン液体触媒を設計・合成する。イオン液体触媒の相分離機能や水吸収・放出機能の最適化により、100℃以下の温和な条件でも平衡反応を促進し、生成物のみを相分離して触媒を回収・再利用できるスマート反応・分離プロセスを開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では、イオン液体触媒(ILC)の分子構造設計により、反応原料や生成物の相分離挙動を制御し、化学反応プロセスの省エネ化を実現する「スマート反応・分離プロセス」の創出を目指した。種々のアルコールとカルボン酸からの脱水縮合反応を対象に、ILCの分子構造が相分離挙動や転化率に与える影響について整理し、反応後に生成するエステルと副生する水を相分離させることで、平衡転化率を向上することに成功した。さらに、相互溶解度が極めて低い反応原料を用いた多相系脱水縮合反応への適用可能性を検証し、原料双方を溶解し、副生する水を相分離することで、100℃以下の温度条件でも高転化率で生成物が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、温和な温度条件で脱水縮合反応を進行可能なイオン液体触媒に関する基盤研究である。イオン液体触媒の分子構造設計により、反応原料や生成物との相分離挙動を制御し、副生する水存在下でも高転化率で生成物が得られることを見出した。さらに、本知見を応用し、従来200℃以上の加熱条件が必要であった、反応原料の相互溶解度が極めて低い多相系脱水縮合反応を100℃以下でも進行可能なイオン液体触媒の開発に成功した。これらの成果は、脱水縮合反応プロセスの高効率化・省エネ化につながる重要な知見である。
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