研究課題/領域番号 |
19K15623
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
今任 景一 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (80777970)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 高分子化学 / メカノケミストリー / メカノクロミズム / メカノフォア / 分子マシン / 分子スイッチ / 電荷移動相互作用 / 応力検出 / メカノフルオロクロミズム / 高分子 / 光制御 |
研究開始時の研究の概要 |
軽量で加工性に優れ、強度も向上した高分子材料は低炭素社会の実現に向け、特に自動車や航空機の燃料を削減する構造材料などで用途拡大と需要増加が期待される。しかし、歴史の浅い高分子材料の破壊・疲労・劣化現象の理解は乏しく、機構解明による耐久性・安全性・信頼性の向上は喫緊の課題である。本研究では、この機構解明に適した機能(①高感度認識・検出、②熱不可逆性、③光可逆性)を併せ持つ次世代のメカノプローブを開発する。
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研究成果の概要 |
本研究は、高分子材料の破壊・疲労・劣化現象の機構解明に適した機能(室温不可逆性、光可逆性、高感度検出)を有するメカノプローブ(MP)の開発を目的として実施した。MPの開発には至らなかったが、MPの中核を成す分子スイッチの合成に成功し、従来の分子スイッチを凌駕する特性(大きな構造変化、高い光スイッチ率、優れた熱安定性)を示すことを見出した。この分子スイッチを高分子に導入したところ、高分子の溶液中の構造やバルク状態の物性を光可逆的に変換することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アゾベンゼンに代表される分子スイッチは、化学に限らず生物学や工学などの広範な分野で利用されている。本研究で開発した新たな分子スイッチはアゾベンゼンを凌駕する機能を示し、今後、様々な応用が期待されることから学術的意義は大きい。特にソフトアクチュエーターや光可逆性接着剤の実現により、近年注目を集めるソフトロボットやリサイクル分野での貢献が考えられ、社会的意義も十分にある。
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