研究課題/領域番号 |
19K15626
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊東 駿也 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (20814479)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 光ナノインプリント / 重合性モノマー / 表面力・共振ずり測定 / 粘度増加 / 高分子ナノ成形 / 光硬化性液体 / 界面粘度 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、光ナノインプリントによる次世代の高分子ナノ成形に向けた、界面分子科学からのアプローチによるナノ空間での光硬化性液体の界面粘度の制御である。二つの表面間のナノ空間中に閉じ込められた液体モノマーの粘度増加を界面分子科学の観点から制御し、ナノ空間での低粘度化を図る。高分子の一桁ナノ成形に資するナノ空間での界面粘度を制御した次世代光硬化性液体を創製する。
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研究実績の概要 |
本研究では光ナノインプリントによる高分子の一桁ナノ成形に向けた、二つの表面間から成るナノ空間中での光硬化性液体の粘度増加の理解と界面分子科学からのアプローチによる低界面粘度化を目的とした。一桁ナノサイズでの高分子ナノ成形に適した光硬化性液体や材料表面の化学組成、成形方法は、実学から経験的に明らかにされつつも、学術として未熟な状態にある。経験的知見から行われてきたナノ加工技術において、申請者は界面分子科学の見地からアプローチした。具体的にはシリカナノ空間中での液体流動特性を計測可能な表面力・共振ずり測定を用い、光ナノインプリントに適した重合性モノマーを計測対象として評価を行った。 初年度は、光ナノインプリントモールド表面に形成するフッ素含有離型層表面と基板表面に形成する反応性密着層の異種表面間から成るシリカナノ空間中での液体モノマーの粘度増加現象の解明に関して検討した。異種表面間では、未修飾シリカ表面間に比べて長距離で跳躍接触(ジャンプイン)が生じ、かつ長距離から粘度が増加することがわかった。前者はフッ素含有離型層表面間、後者は反応性密着層間の同種表面間で観測された現象と類似しており、異種表面間では両表面の影響が現れることとが示唆された。液体モノマー単体だけでなく、種々の添加剤の添加効果に関しても次年度より展開していく予定であった。しかし、コロナ禍の影響によりシリカ膜の作製が困難となり、研究を推進することができなくなったため、当該年度をもって補助事業を廃止することとした。
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