研究課題/領域番号 |
19K15635
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 超分子 / ハロゲン結合 / カチオン重合 / ポリマー構造 / 自己集合 / 超分子ポリマーネットワーク / ビニルエテル / halogen bonding / monomer synthesis / cationic polymerization / self-assembly / 超分子ポリマーネットワク / リビングカチオン重合 / 自己修復 |
研究開始時の研究の概要 |
現行の超分子ポリマーネットワーク(SPN)材料は、自己修復性に特徴があるが、それらのほとんどは機械強度・自己修復性・使用可能な環境に限界がある。本研究では、ポリマーの柔軟性と結合分子間相互作用の特異性がSPNの自己修復特性に与える影響を調べることを目的としている。そこで、リビングカチオン重合(より柔軟)およびハロゲン結合相互作用(より特異)を介して合成されたポリマーを用いたSPNの開発に焦点を当てる。具体的には、a)リビングカチオン重合のために必要なハロゲン結合モノマーを合成、b)これらを用いてポリマーを合成、c)これらのポリマーを用いてSPNを合成、d)得られたSPN材料の物性を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究では、新規ハロゲン結合性ビニルエーテル3種の開発に成功し、制御性の高いカチオン重合を実現するための反応条件を決定した。超分子ポリマーネットワーク(SPN)の形成を調べるために、ホモポリマーおよび様々なコポリマーや星型ポリマーの合成に成功した。これらのポリマーサンプルでは、ハロゲン結合が明確に測定されたが、分子間相互作用の強さは予想されたほど強くはなかった。SPNはまだ形成されていないが、研究は続けられており、アミンポリマーアクセプターの使用は有望である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回開発したハロゲン結合性ビニルエーテルは、我々の知る限り、カチオン重合に適合するハロゲン結合性モノマーとして初めて報告された例である。この結果は、カチオン重合による機能性材料の創製をこれまで以上に可能にするものである。同時に、ハロゲン結合性材料の研究においても、より多様な材料が実現できるようになった。さらに、現在も研究が進められているが、超分子ポリマーネットワーク(SPN)は、自己修復材料としても大きな可能性を秘めている。廃棄物や生産コストを削減し、より持続可能な社会を実現するためには、頻繁に交換する必要のない材料は重要な戦略の一つである。
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