研究課題/領域番号 |
19K15640
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 静岡県立大学 (2022) 九州工業大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
岡本 衆資 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (50828100)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 光レドックス触媒 / 高分子反応 / ビニルシクロプロパン / 炭素ー炭素結合生成反応 / メタルフリー / 有機色素 / 高分子触媒 / 可視光 |
研究開始時の研究の概要 |
近年太陽光エネルギーの直接的な利用法として光触媒が注目されており、主にその開発には金属類が用いられているが、これらの使用後の廃棄処理などの問題点がある。申請者はこれまでに有機色素を用いたメタルフリーで可視光で駆動する光レドックス触媒系の開発を達成している。本研究ではさらに高効率で再生可能な触媒系として、有機色素が高密度かつ規則正しく配列されたメタルフリーで可視光駆動型の高分子触媒の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
ビニルシクロプロパン骨格をもつジミアンと2官能モノマーとの重合によって、主鎖にビニルシクロプロパン骨格をもつ反応性高分子の合成に成功した。得られたポリマーと多官能チオールとのラジカル開環付加反応によって、対応する架橋高分子が得られた。新しい光レドックス触媒系の探索として、ピレン化合物を用いたベンズアルデヒドの還元的カップリング反応を実施した。結果として、アミド結合をもつピレン誘導体が高い触媒活性を示すことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、高分子主鎖中にビニルシクロプロパン骨格をもつ反応性高分子の合成およびそれらのラジカル反応性の評価とピレン化合物を基盤とした新規光レドックス触媒系の構築を達成できた。本研究ではラジカル開環反応を高分子反応へと応用することで架橋高分子の合成を実現した。これらの研究成果は、低収縮材料を開発するうえで非常に有用な知見となりうることが期待できる。汎用性の高い多環芳香族化合物であるピレンを基盤とした光レドックス触媒系の開発は、環境調和型触媒の開拓に大きく寄与することが期待される。これらの研究成果は、学術的ならびに社会的にも意義深いものであると考えられる。
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