研究課題/領域番号 |
19K15641
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 福井大学 (2020) 沖縄科学技術大学院大学 (2019) |
研究代表者 |
松本 篤 福井大学, 学術研究院工学系部門, 助教 (20812978)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 高分子化イオン液体 / イオン液体 / 高分子電解質 / 静電遮蔽 / 粘弾性スケーリング / レオロジー / 静電遮蔽効果 / スケーリング則 / レオロジ― / 高分子溶液物性 / 高分子粘弾性 |
研究開始時の研究の概要 |
高分子化イオン液体(PIL)は,繰り返し単位にイオン液体構造を有し,電池材料などへの応用が期待されている.PILといった高分子材料の成型加工性を向上させるためには,高分子の分子運動を正確に理解する必要がある.高分子の分子運動は,高分子の粘弾性と分子モデルの比較により解釈される.本研究は,PILの準希薄溶液において,遮蔽長がイオン濃度増加とともに増加するという特異な静電遮蔽効果が高分子間相互作用とどのように競合し,その結果,PILの分子鎖全体の大規模運動にどのような影響を与えるのかを明らかにすることを目的とする.そして,PIL鎖の溶液中における大規模運動を予測する新規分子モデルの確立を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では,イオン液体溶液に溶かした高分子化イオン液体の準希薄非からみ合い溶液について線形粘弾性測定を行い,ゼロずり粘度と終端緩和時間の高分子濃度,イオン液体濃度,対アニオンサイズ依存性を評価した.得られた結果に基づき,高分子化イオン液体鎖がイオン液体溶液中で起こす形態変化とその粘弾性を説明する新しい静電遮蔽モデルを確立した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,高分子間相互作用がはたらく高分子濃度領域においても,遮蔽長がイオン濃度とともに長くなるという特異な静電遮蔽効果が観測されることがわかった.この結果は,PIL鎖の固体中における分子運動の理解へと繋がり,また得られた静電遮蔽モデルは優れたPIL材料設計に繋がると期待される.
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