研究課題/領域番号 |
19K15653
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
川又 透 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (90638355)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 金属材料 / 非晶質物質 / X線異常散乱法 / RMC-simulation / 非晶質金属 / 逆モンテカルロシミュレーション / 非晶質合金 / 中距離秩序構造 / 短距離秩序構造 / 金属ガラス / 中距離規則構造 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、プレピークを示すAl基非晶質合金を研究対象に、独自開発手法であるAXS-RMC法による三次元構造モデリングとCNA-Bernal多面体のカップリング解析を適用し、合金中に存在する化学的短距離秩序構造(第一近接領域)と、その連結様式である中距離秩序構造(第二近接領域)を解明することにある。AlCuZrおよびAlNiZr系非晶質合金を研究対象に、従来提唱されていたsolutecenterモデルの妥当性を検討するとともに、Al添加に伴うガラス形成能の向上メカニズムを考察する。
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研究成果の概要 |
AXS-RMC法により、特徴的な物性を示す非晶質金属材料(Zr-Pt系, Nb-Ni系, Hf-Co系)の三次元構造モデルを作成した。CNA-Bernal多面体解析により、これまでに報告されていなかった非晶質金属の構造的特徴 (1) 元素濃度および数密度ゆらぎに誘起される中距離規則性 (2) 剛体球充填モデルに反する同種元素ペア結合距離の存在 を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非晶質金属の材料開発において、物性の根源となる無秩序構造を理解・制御することは必須であるが、実験および構造情報記述の制約から、未だ特異な物性発現に関わる構造的特徴の特定には至っておらず、長年にわたる研究上の障害となっている。本研究において研究代表者は新規構造解析手法であるCNA-Bernal多面体解析が、非晶質金属の短距離-中距離構造を評価するために有効であることを示した。本研究課題で確立された分析手法は、有用な非晶質金属材料の物性に関連する構造的特徴の理解と新規材料開発の指針として応用されることが期待される。
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