研究課題/領域番号 |
19K15660
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 工学院大学 (2020) 中央大学 (2019) |
研究代表者 |
宮川 雅矢 工学院大学, 先進工学部, 助教 (80758350)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 銅ナノ粒子 / 層状粘土鉱物 / 光誘起電子移動 / 粘土ナノシート / プラズモン発光 / サポナイト / ナノシート / メチルビオロゲン / 凝集 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,ナノシートを担体として直接的に合成した銅ナノ粒子について,その触媒活性をメチルビオロゲンを電子アクセプターとした光誘起電子移動をモデル反応として評価する.特に,けん濁液中で自発的に集合しているナノシートの集合構造およびマクロな分散性が銅ナノ粒子の触媒活性に与える影響を明らかにする.また,発がん性が指摘されている多環芳香族炭化水素を基質として用い,銅ナノ粒子からの電子移動による還元的分解も試みる.さらに,この銅ナノ粒子は酸化劣化しても光照射で再生することを利用し,繰り返し使用可能な環境調和型触媒としての特性も評価する.
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研究成果の概要 |
粘土ナノシート集合体中に合成した銅ナノ粒子の複合体について,その触媒活性を探究した.メチルビオロゲンを電子アクセプターとした光誘起電子移動系においては,複合体が凝集と触媒活性が高くなることが示唆され,これはナノシートの激烈な集合に由来すると考えられる.さらに,過剰量のメチルビオロゲンを添加した系では,ナノシート上だけでなく溶液中に溶けているメチルビオロゲンも還元されたことから,ナノシート集合体は空隙を有し,これによって銅ナノ粒子の触媒活性が維持されていることがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コロイド粒子の凝集は一般に触媒活性を下げることが知られているが,ナノシートの集合体を担体としたナノ粒子の触媒活性について探究した本研究においては,それが当てはまらないことが明らかとなった.これは担体であるナノシートが大きな排除体積を有することに由来するためであり,ナノシートのランダム集合体という極めて秩序性の低い系が反応活性という点では有利にはたらくことが見出された.
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