研究課題/領域番号 |
19K15672
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中山 亮 東京工業大学, 物質理工学院, 研究員 (20833974)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 全固体Li電池 / 5V級正極 / エピタキシャル薄膜 / ベイズ推定 / ベイズ最適化 / 5 V級正極 / 薄膜 / データ駆動科学 |
研究開始時の研究の概要 |
次世代エネルギーデバイスの実現に向けて、全固体Li電池の高出力化は重要である。そこで本研究は、以下を達成することにより、「5 V」以上で高速充放電が可能なLi電池を創製する。 1) エピタキシャル薄膜を用いた全固体電池を作製し、電池内部における反応を規定する。 2) ベイズ推定などのデータ駆動科学の方法論を導入したインピーダンス解析を行い、5 V以上での律速過程の特定を行う。 3) 律速過程をピンポイントに狙う改善手法(緩衝層の導入、固体電解質の探索)を試みることで、10 Ωcm2以下の界面抵抗を達成し、5 V以上における充放電の超高速化とその実用に向けた改善指針を確立することを目指す。
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研究成果の概要 |
5 V以上で高速充放電できる全固体Li電池の開発は急務である。ここで、申請者は「5 V以上での電池反応の律速過程の特定」がそのための一つの突破口になると考えた。本研究ではエピタキシャル薄膜を用いた薄膜モデル電池を作製し、ベイズ推定といった情報科学の技術を活用することで、5 V以上の充放電における律速過程を明らかにすることを目的として、以下の3つの研究を行った。①ベイズ推定を活用したインピーダンススペクトル解析手法の開発、②材料研究に向けたベイズ最適化のハイパーパラメータ最適化、③5 V級正極材料LiCo0.5Mn1.5O4のエピタキシャル薄膜を用いた全固体Li電池の作製と評価
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発したベイズ推定を用いたデータ解析手法は、全固体Li電池のみならず、様々な電気化学素子の解析への展開が期待される。また、材料研究に適したベイズ最適化のハイパーパラメータ探索に関する研究は、電池材料はもちろん、様々な新規機能性材料の開発を促進させると考えている。最後に、本研究で作製した電池素子を用いた研究により、5 V以上での電池反応における律速過程は固体電解質/正極における非常に大きな界面抵抗であることが示唆された。今後、固体電解質/正極界面への干渉層導入により、5 V以上の高速充放電の実現が期待できる。
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