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自己熱吸収MOFsを用いた吸着分離サーマルマネジメント技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K15677
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分36020:エネルギー関連化学
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

伊藤 博光  豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00780579)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2020年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
キーワード柔軟性集積型金属錯体 / サーマルマネジメント / 吸着熱 / CO2 / MOFs / 柔軟性MOFs / 分子貯蔵 / 分離 / 熱吸収 / 吸着 / 吸着分離 / 自己熱吸収 / 拡散速度
研究開始時の研究の概要

持続型社会に必要な省エネルギー分離科学の深化を目指し,本研究ではmetal-organicframeworks: MOFsを利用した吸着分離サーマルマネジメント技術を創出する。工業プロセスで欠かすことの出来ない吸着分離では,分子吸着により生じる熱(吸着熱)のため分離性能が著しく低下する。そのため究極の材料として,発熱を伴わず分離を可能とする多孔性材料の開発が望まれている。MOFsは,他の多孔性材料にない構造柔軟性により吸着熱を自己吸収する革新的な新規材料である。本研究では,熱吸収を発現し高い吸着分離性能を示すMOFsを探索・合成し,従来の吸着分離の常識を打ち破る分離科学を創出する。

研究実績の概要

本年度は,新型コロナウィルス・退職に伴い半月ほどの研究期間であった。昨年の研究の続きとして,①柔軟性MOFsの熱吸収機構の解明,②自己熱吸収するMOFsの合成・探索を試みた。
項目①では,柔軟性MOFs:ZIF-8において,吸着に伴う発熱量が粒子径の減少に伴い低下することが微分吸着熱測定より明らかになった。VOCsのモデルとして,極性分子のエタノールおよび非極性分子のn-ヘキサンを用いて行った熱量測定の両者で,小さな粒子径のZIF-8が低い吸着熱を示す。これは粒子表面の結晶格子において隣接する格子が存在しないため,バルク結晶格子に比べ貯蔵する分子を安定する能力が低いことに由来すると考えられる。この予測に基づき算出した表面結晶相の厚みは,シミュレーションによって予測された結果と概ね一致し,表面結晶相が低い吸着熱を示す事を示唆している。またこの効果は,表面結晶格子を構成する2-メチルイミダゾールにも働き,バルク結晶と異なる分子運動性を示す事が予想され,表面結晶格子を形成する2-メチルイミダゾールの運動性がバルク結晶格子の場合と異なることを示唆している。
項目②では,地球温暖化など多様な目的で分離が望まれるCO2分離を可能とする柔軟性MOFs:ZIF-7の吸着熱特性評価およびそのリガンドを一部ZIF-8の2-メチルイミダゾールに置換した新たなMOFs:ZIF-7/8の合成を試みた。ZIF-7では,急激にCO2を貯蔵する圧力範囲で,吸着熱が低下することを確認し,MOFsの構造変化により吸着熱が吸収されることが示唆された。またZIF-7/8では,ZIF-7同様の圧力範囲でZIF-7に比べ1.5倍以上の高いCO2貯蔵量を確認した。この結果は,部分的な構造置換により,集積型金属錯体の結晶格子に柔軟性が付与され,貯蔵空間が拡張したことを示唆している。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 粒子径に依存した ZIF-8 の VOCs 吸着熱挙動2019

    • 著者名/発表者名
      中谷 祐太、伊藤 博光、松本 明彦
    • 学会等名
      第33回日本吸着学会研究発表会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-12-27  

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