研究課題/領域番号 |
19K15681
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 北見工業大学 (2021-2022) 山陽小野田市立山口東京理科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
大谷 優太 北見工業大学, 工学部, 助教 (20807656)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 色素増感太陽電池 / 半固体電解質 / ゲル / 電気化学インピーダンス / イオン運動性 / 無機層状化合物 / 有機無機複合体 / ゲル電解質 / 有機修飾粘土 / triiodide ion / Polymethyl methacrylate / montmorillonite / ゲル電解液 / ヨウ素イオン / 三ヨウ化物イオン |
研究開始時の研究の概要 |
色素増感型太陽電池の開発では、電解液をゲル化して系の安定性を図る検討がなされてきたが、電解液をゲル化することで電解質イオンの運動性が低下するという問題があった。この問題は、ゲル電解質中に無機層状化合物を添加することで緩和できるが、ゲル中のイオンの運動性に対する支配因子は何か?という点は明らかになっていない。 本研究ではさらに進んで、粘土鉱物が幅広い電荷密度を持つ化合物であることに着目し、粘土鉱物と電解質イオン間に働く電気的な相互作用などの様々な相互作用を制御し、ゲル中のイオンの運動性に対する支配因子を解明する。また、この支配因子が解明されることで様々な電池研究への応用が期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究によって明らかになったことは、電解質ゲル中のアニオンの運動性が対カチオンの影響によって変化し、加えて無機層状化合物が対カチオンに作用することで間接的にゲル内のアニオンの運動性に影響を与えるということである。これまで、無機層状化合物を添加した場合に電解質ゲル中のアニオンの運動性に影響を及ぼすことは分かっていたが、そのメカニズムは明らかになっていなかった。本検討によってそのメカニズムを考察するための大きな足掛かりを得られたと言える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の意義は、溶液中やゲル中のイオン運動性を制御するための指針を得られたことにある。本検討ではアニオンの運動性を制御するために無機層状化合物を用いて対カチオンの制御を試み、それが可能であることが示唆された。このことから、カチオンの運動性を制御するために対アニオンに作用する添加物を加えることも可能であると考えられる。したがって、本研究はカチオンを利用したリチウムイオン電池などにも応用可能な、イオン運動性制御のための基盤技術として期待できる。
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