研究課題/領域番号 |
19K15685
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
マセセ タイタス 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (70758466)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | カリウムイオン電池 / 高電位 / 電極材料 / 正極 / 電解質 / 高電圧 / 高エネルギー密度 |
研究開始時の研究の概要 |
資源面での優位性のみならず、Liイオン電池に比類する高電圧電池系が実現可能な利点から、次世代大型蓄電池の現実解としてカリウム(K)イオン電池があり、その研究開発、特に電極材料においては近年、急激に加速している。しかしながら、室温で作動が可能な電極材料が少ない。Kイオンのダイナミクスの促進(いわば電池の性能向上)には中温作動が必須であり、その環境に適用可能な電解質の開発は重要である。従って、本研究ではKイオン二次電池用のイオン液体・固体電解質の開発に取り組み、高エネルギー密度・高安全なKイオン二次電池の創製に資する。
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研究成果の概要 |
4V級カリウムイオン電池の創製を目指し、高電圧域で安定に使用できる新規電解液の研究を行った。新規電解液の安定性を検討するため、高電圧系正極材料の電池特性を調べた。通常の有機系電解液を正極材料と組み合わせると高電位域で分解し、充放電寿命が短いことが問題であった。そこで、寿命を改善するために、イオン液体とりわけピロリジニウム塩を用いた電解質が様々な正極材料のサイクル特性の改善に有効であることが分かった。また高電位域で機能できる新規正極材料を開発し、カリウムイオン電池の高電圧化・高エネルギー密度化を図った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高性能カリウムイオン電池の実現は高い電圧域での作動を耐えうる新規電極材料の開発が必須である。そこで4V級カリウムイオン電池の創製を目指し、①高電位域で安定に使用できる新規電解液と②電解液に適合できる高電位系新規正極材料の研究開発を行った。得られた成果は、低コストかつ高エネルギー密度カリウムイン蓄電池の実現に資するものであり、次世代の環境・エネルギー技術としての意義だけでなく、高電圧正極材料の反応機構を解明する学術研究としての意義がある。
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