研究課題/領域番号 |
19K15687
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 東京理科大学 (2020) 国立研究開発法人産業技術総合研究所 (2019) |
研究代表者 |
本田 暁紀 東京理科大学, 理学部第一部化学科, 助教 (10812977)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 冷結晶化 / 色素分子 / 蓄熱 / 低分子 / アルキル基 / 走査型プローブ顕微鏡 / 熱分析 / 走査型サーマル顕微鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
冷結晶化と呼ばれる特異な熱挙動を示す色素分子を複数発見した。冷結晶化は過冷却現象を伴う蓄熱現象であり、その基礎研究を行うことは排熱の再利用法の確立につながることが期待される。本研究では、走査型プローブ顕微鏡といった優れた分解能を有する装置を利用することで、従来の巨視的な計測では分からなかったマイクロオーダーでの分子集合状態と熱挙動の相関を解明する。そして、低分子の冷結晶化における蓄熱効率を向上させることを目標とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、蓄熱性を示す低分子の表面熱分析を行った。冷結晶化と呼ばれる熱挙動を示す低分子は低温排熱の蓄熱材への応用が期待されるため、その熱挙動を解析した。高い空間分解能を有する走査型プローブ顕微鏡を用いて、微視的に表面形状および熱変化を調べた。その結果、加熱と冷却の条件の差異に伴う、結晶形状と表面の熱変化の違いが明らかになった。そして、均一な結晶構造の形成が、高効率な蓄熱にとって重要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会における未利用熱の多くは低温排熱であり、そのエネルギーの再利用法の確立は急務である。本研究で扱った冷結晶化は、蓄熱の分野への応用が期待される。色素系の低分子において、室温付近で発現する冷結晶化挙動の解析に成功し、低温排熱の蓄熱に関する社会的意義の高い研究成果を得た。また、低分子の冷結晶化挙動を走査型プローブ顕微鏡によって微視的に解析した点は新奇であり、学術的にも意義のある成果が得られた。
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