研究課題/領域番号 |
19K15699
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
稲葉 央 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (00778011)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 微小管 / チューブリン / ペプチド / タンパク質 / Tau / 金属ナノ粒子 / ナノマテリアル / アクティブマター / 生体材料 / 分子内包 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞骨格の一種である微小管は内径15 nmのチューブ状構造体であり、その構造特性を利用したナノデバイス開発が広く進められている。ある種の微小管は内部におけるタンパク質の結合によって安定化されていることから、微小管内部に様々なナノ構造体を導入することで微小管の安定性や運動性の向上が期待できる。これまでに我々は、Tau由来ペプチドTPを用いた微小管内部への分子導入法を開拓している。本研究では、TPを修飾したナノ構造体(タンパク質や金ナノ粒子)を構築し、微小管に内包することで構造強化された微小管の創製を目指す。様々な物性のナノ構造体を用い、微小管の長さや剛直性、安定性、運動性などへの影響を解析する。
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研究成果の概要 |
細胞骨格の一種である微小管はチューブリンタンパク質からなるチューブ状構造体であり、微小管を利用したナノ材料の構築が注目を集めている。近年微小管内部に結合するタンパク質が発見され、微小管の構造安定化に寄与していると推定されている。しかし、人工的に微小管内部にナノサイズの構造体を導入した例はなかった。本研究では、独自に開発した微小管内部に結合するTau由来ペプチドTPを用いることで、微小管内部にタンパク質や金属ナノ粒子を導入し、微小管の構造・機能の制御を目指した。緑色蛍光タンパク質(GFP)や金ナノ粒子、磁性ナノ粒子などの導入に成功し、内包物に応じて微小管の構造や性質が変化することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年微小管の内部空間に結合する様々なタンパク質が発見され、その存在意義が注目を集めているものの、内部にナノサイズの構造体を人工的に導入した例はなかった。本研究は人工的に導入したナノ構造体によって微小管の構造や性質が変化することを示した初めての例であり、微小管の理解が深まることに加え、微小管を用いたナノデバイスや分子ロボットなどのマテリアル開発や、細胞内微小管の構造・機能制御による細胞操作など、様々な分野への展開が期待される。
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