研究課題/領域番号 |
19K15706
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
入江 樂 横浜市立大学, 理学部, 助教 (50835238)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 海洋天然物 / 構造解析 / 分解反応 / アミド結合 / 天然物 / 誘導体化 / 立体配置 / LC-MS / 脱アシル化 / 加水分解 / 化学反応 / 作用機序 |
研究開始時の研究の概要 |
海洋生物からは、医薬品への応用が期待される有用成分が数多く見出されている。しかしながら、そのような成分は一般的に天然資源からの収量が少なく、分子構造も複雑であることが応用研究の障壁となっている。本研究では微量の天然成分を用いた化学反応を駆使し、そのような物質の三次元的な構造、および薬理作用の発現に必要な部分構造を明らかとする。これにより化学合成による供給への道筋を作るとともに、その作用メカニズム解明にも着手する。
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研究成果の概要 |
海綿動物から見出された天然有機化合物であるポエシラストリン類は、骨粗鬆症やがんの増殖・転移に関与している膜タンパク質V-ATPアーゼの強力な阻害剤であり、分子ツールや医薬品などへの応用が期待されている。しかしながら天然からは微量しか得られず、また分子内に多くの官能基を有する複雑な化学構造のため、完全な構造決定がなされていなかった。本研究代表者はポエシラストリン類の特徴的な部分構造に着目した化学反応を用いて、分子サイズの大きな化合物を構造解析のしやすいフラグメントに分解することに成功した。また立体配置が未決定の不斉炭素のうち大部分を帰属した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではポエシラストリンの応用研究への第一歩である構造決定に大きく近づくことができた。また今回着目した化学構造は他の有用化合物にも見られるため、本研究で見出した反応は同様の構造解析を志向した化学分解や構造活性相関研究にあたり有効な手法となりうる。
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