研究課題/領域番号 |
19K15710
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岡村 秀紀 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (60832293)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | RNA修飾 / シュードウリジン / アルキル化 / 分子認識 / シーケンシング |
研究開始時の研究の概要 |
RNA修飾の一つであるシュードウリジンが遺伝子発現の微調節に関与することが明らかにされつつあり、RNA中における修飾位置を決定する方法論の開発が望まれている。本研究では、シュードウリジン特異的なラベル化分子を開発し、高精度シーケンシング法の基盤確立を目指す。具体的には、分子認識を介してシュードウリジンを選択的にアルキル化する分子を開発し、逆転写反応阻害を利用したシーケンシング法へと応用する。最終的には、従来法ではシュードウリジンの位置決定が困難であったRNA配列に本法を適用し、設計概念の有効性を確認する。
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研究成果の概要 |
近年、遺伝子発現で中心的な役割を果たすRNA分子に170種類以上の化学修飾が含まれていることが明らかとされ、それらの生理学的役割の解明が活発に研究されている。本研究では、RNA中におけるシュードウリジンの正確な位置決定を目的として、シュードウリジン特異的なラベル化分子の開発を研究した。具体的には、ビニル基と認識部位で構成される低分子化合物の設計・合成を行った。本分子と脱塩基部位を持つ相補鎖核酸配列を組み合わせることにより、シュードウリジンを含む標的RNAをラベル化できることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RNA中に最も豊富に存在するシューウリジンは、RNAの機能を微調節する重要な化学修飾であることが示唆されている。その詳しい機構解明には、RNA中のどの位置にシュードウリジンが存在するかを正確に決定できる方法論の開発が必要不可欠である。本研究で開発したシュードウリジンラベル化分子は、シュードウリジンを含むRNAをラベル化できることから、シュードウリジンの位置決定法への応用可能性を秘めていると考えられる。シュードウリジンの正確な位置情報の決定は、シュードウリジンが関与する遺伝子発現制御の解明、さらには医療・創薬につながるため、本研究は幅広い分野に大きなインパクトを与えると期待される。
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