研究課題/領域番号 |
19K15740
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河内 護之 京都大学, 農学研究科, 特定助教 (70771294)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | バクテリオファージ / ファージ / 人工合成 / 酵母 / CRISPR/Cas13 / ファージセラピー / 大腸菌 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ファージの人工合成技術の確立及びCRISPR-Cas13a搭載ファージの合成を実施する。加えて、合成したファージの殺菌活性を検証し、将来のファージセラピーへの応用について、その可能性を検討する。
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研究成果の概要 |
薬剤耐性遺伝子を標的とするCRISPR-Cas13をファージに搭載した、殺菌キメラファージの開発を目指し、大腸菌を例に、ファージの宿主域拡張、CRISPR/Cas13をファージゲノムに搭載する技術の開発を行った。T7ファージをモデルとして、酵母用いたゲノム人工合成によりCRISPR/Cas13搭載ファージの試作に成功した。また、宿主感染域の広いファージとしてT6ファージを選抜した。最終的にT6ファージの合成及びCRISPR/Cas13搭載ファージの合成を目指したが完成には至らなかった。しかしながら、酵母を用いたゲノム人工合成法の大幅な改良には成功し、近い将来この目標は達成可能と考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬剤耐性菌の急速な拡大により、抗菌薬とは作用機序の異なる抗菌療法の開発が急務となっている。その一つに、バクテリアに感染後宿主を溶菌し殺す性質を持つ「ファージ」を用いた、ファージセラピー法が考えられる。しかし、一般的にファージの感染宿主域は狭く、溶菌し殺菌する性質も不安定である。近年、標的配列特異的殺菌活性を持つCRISPR/Cas13が発見された。このCRISPR/Cas13を搭載したファージの開発、並びに感染宿主域の広いファージの単離に成功した。本成果を発展させることで、ファージを用いた標的配列特異的殺菌が実現できると考えている。本研究は、ファージセラピーの実用化に大きく貢献するものである。
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