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ポリケタイド合成酵素の基質受け渡し機構の解明を目指した高分解能構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 19K15746
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分38030:応用生物化学関連
研究機関東京大学

研究代表者

永田 隆平  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特別研究員 (10836703)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードX線結晶構造解析 / ポリケタイド合成酵素 / 構造解析
研究開始時の研究の概要

Ⅰ型ポリケタイド合成酵素は、多数のドメインから構成され、ドメイン間で基質を受け渡しながら複雑なポリケタイド骨格をつくる。基質を運ぶドメインの動きは、基質結合や各ドメインによる反応・動きと連動すると予想されるが、その機構は不明である。本研究では、全ドメインが揃ったポリケタイド合成酵素の立体構造を、基質を観測可能な高分解能で観測することで、基質受け渡し機構の解明を目指す。変異導入と基質結合によってドメインの動きを止めた酵素を用意し、それぞれの結晶を作製する。結晶を様々な溶液に段階的に浸す結晶工学的処理や複数結晶からの回折データの合算により、基質を観測できる分解能での構造決定を目指す。

研究成果の概要

I型ポリケタイド合成酵素のドメインの一つであるチオエステル加水分解酵素ElbBの基質認識機構を結晶構造に基づいて明らかにした。ElbBは他のチオエステル加水分解酵素とよく似た立体構造をもつが、基質結合ポケットにおいて他の酵素のような開口部を持たない完全に閉じた構造をしていることが分かった。一方、ElbB変異体ではポケットが開いた結晶構造が得られた。そのため、基質結合時にはElbBの構造が動いてポケットの開閉が起こると考えられる。また、反応中間体とのドッキングシミュレーションを行うことで基質認識に重要なアミノ酸残基を推定し、これらの残基の重要性を変異型ElbBの活性測定によって確認した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

I型ポリケタイド合成酵素の複数ドメイン間での基質の受け渡し機構については未解明な部分が多い。本研究では、タンパク質の細胞内輸送阻害剤として有名なbrefeldin Aの生合成に関わるチオエステル加水分解酵素ドメインについて、基質結合に伴ってポケットが開閉することを提唱した。また、コンピューターシミュレーションを用いてこの酵素の特異的な基質認識機構を明らかにした。これらの成果は、チオエステル加水分解酵素ドメインにおける基質の受け入れ機構の解明や、酵素改変によるbrefeldin A類縁体の創出につながると期待される。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 真菌Eupenicillium ludwigii由来PKSチオエステラーゼElbBの基質認識機構に関する構造解析2022

    • 著者名/発表者名
      小林瑶平、永田隆平、森下陽平、菅原章公、浅井禎吾、葛山智久
    • 学会等名
      日本農芸化学会2022年度大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 真菌由来チオエステル加水分解酵素ElbBの結晶構造解析2021

    • 著者名/発表者名
      小林瑶平、永田隆平、森下陽平、浅井禎吾、葛山智久
    • 学会等名
      日本結晶学会令和3年度大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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