研究課題/領域番号 |
19K15758
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 (2020) 北里大学 (2019) |
研究代表者 |
松尾 洋孝 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 薬用植物資源研究センター, 研究員 (70613694)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 含硫黄物質 / スクリーニング / 天然物 / モリブデン酸化 / 含硫黄天然物 / LC/MS / 微生物二次代謝産物 / 新規含硫黄天然物 / 微生物代謝産物 |
研究開始時の研究の概要 |
微生物が作り出す天然物質は、抗生物質などの薬のもとになる。多くの天然物質が薬として活用され、中でも窒素や硫黄を含むものは有用性が高いことが分かっている。含窒素天然物質は、簡便に探索することができるため、積極的に探索されてきたが、次に有用である硫黄を含む天然物質を簡便に探索する方法はない。それゆえ、含硫黄天然物の取得は積極的には行われてこなかった。そこで、モリブデンと過酸化水素を用いた硫黄選択的酸化反応 (モリブデン酸化) に着目し、含硫黄物質の探索に応用した。本研究では、モリブデン酸化と質量分析計を組み合わせた簡便な含硫黄天然物質探索法を確立し、微生物由来新規含硫黄物質の取得を目指す。
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研究成果の概要 |
スルフィドを酸化する反応であるモリブデン酸化とLC/MSを組み合わせた含硫黄物質の探索系 (MoS-screening) の構築に成功した。 本探索系により微生物培養液をスクリーニングした結果、放線菌培養液より含硫黄物質であるkitasetalineを同定することができた.以上の結果から、MoS-screeningが含硫黄物質の探索に有効であることが示された.さらに探索を実施した結果,糸状菌培養液より2 種の新規含硫黄物質の取得に成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
天然化合物はこれまでに、医薬品として数多く利用されてきた。また、医薬品には窒素や硫黄元素を含むものが大半を占めており、そのような天然化合物を迅速に発見することは、医薬品開発において重要な要素となる。本研究では、これまで簡便な方法がなかった含硫黄天然化合物を発見する手法を確立することができた。本手法は微生物培養液ならず、植物などの他の天然資源からの探索にも応用可能であり、今後さらなる新規(新奇)な含硫黄天然化合物の発見に期待したい。
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