研究課題/領域番号 |
19K15760
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 (2020-2021) 帝京大学 (2019) |
研究代表者 |
古川 智宏 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, 研究員 (20826052)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アフラトキシン / アスペルギルス・フラバス / 産生制御メカニズム / 作用機構 / ミトコンドリア / アルコール / Aspergillus flavus / 二次代謝 / 安定同位体標識 / エタノール / Clpプロテアーゼ / 菌の二次代謝 / 同位体標識 / 動態解析 / ClpP アクティベーター / メタボローム解析 / 代謝シフト / 呼吸鎖複合体 / ヒストンアセチル化 |
研究開始時の研究の概要 |
アフラトキシンは一部のアスペルギルス属のカビがトウモロコシなどの農作物中に産生する強力な発がん性物質である. 全世界では約50億人がリスクに曝され, 温暖化の進行により日本でも汚染が広がる懸念がある. 農作物のアフラトキシン汚染を防除する方法の開発には, 菌のもつアフラトキシン産生分子メカニズムの解明が必要である. 本研究では, ミトコンドリアの機能に着目し, 代謝物質変動と遺伝子発現変動を結びつけ, アフラトキシン産生分子メカニズムの解明を目指す.
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研究成果の概要 |
アフラトキシンは、一部のアスペルギルス属かびが農産物中に産生する強力な発がん性かび毒であり、世界中で深刻な健康・経済被害をもたらしている。アフラトキシン産生阻害物質の作用機構の解析から、ミトコンドリアの代謝経路の抑制により、アフラトキシン産生を抑制できることがわかった。逆に、消毒剤としても用いられる一部のアルコールは、かびに取り込まれてアフラトキシン産生の炭素源として利用されてしまい、アフラトキシン産生を増加させることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アフラトキシン汚染の防除法開発にはアフラトキシン産生制御機構の解明が肝要だが、未だ解明されていない点が多くある。本研究により、ミトコンドリアの代謝タンパク質の阻害によりアフラトキシン産生が抑制できることがわかったが、これはミトコンドリアの機能とかびの二次代謝を繋ぐ新奇の発見である。また、アルコール発酵とアフラトキシン産生の炭素代謝レベルでの繋がりを示すとともに、“代謝されないアルコール”によるアフラトキシン汚染防除法開発への道筋をつけることができた。
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