研究課題/領域番号 |
19K15761
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
福井 康祐 岡山理科大学, 理学部, 講師 (80761147)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | オーキシン / 代謝 / ケミカルバイオロジー / 代謝阻害 / GH3 / 植物ホルモン / 阻害剤 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、オーキシン代謝酵素の一種であるGH3の阻害剤を探索中に、GH3酵素による代謝が主要なオーキシンの不活性化を担うと示唆される結果を得た。本研究では、有機合成による構造展開から得られた複数のGH3阻害剤候補の選択性を評価し、高活性かつ高選択的なGH3阻害剤を創製する。また、創製した阻害剤を活用するケミカルバイオロジーの手法を駆使し、オーキシン不活性化経路の主要な分子基盤の解明に挑む。
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研究成果の概要 |
植物ホルモンの一種であるオーキシンは、細胞や組織における濃度によって様々な現象を引き起こす。そのため、植物体内でのオーキシン濃度は非常に厳密に制御されていると考えられている。オーキシンの濃度制御に関わるシステムのうち、生合成と輸送に関する知見は数多く得られているものの、不活性化については良くわかっていなかった。本研究では、オーキシンの不活性化を担うGH3酵素の阻害剤を創製し利用することで、植物体内ではオーキシンが常に作られると同時にGH3酵素によって代謝され、10分程度で全てのオーキシンが入れ替わっている可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オーキシンは植物のほとんど全ての生理現象に関わっているが、その主要な代謝経路は明らかとなっておらず、代謝によるオーキシン生理機能の制御機構についてはほとんどわかっていなかった。本研究では、オーキシンの代謝酵素の一つであるGH3ファミリーの機能阻害剤を創製し、機能冗長性の高いこれらの酵素ファミリーの主要な機能を明らかにすることに成功した。その結果、植物体内でオーキシン恒常性がどのように保たれているのか、生合成を含めた濃度制御の分子基盤を明らかにすることができた。
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