研究課題/領域番号 |
19K15780
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 甲南女子大学 |
研究代表者 |
吉岡 泰淳 甲南女子大学, 医療栄養学部, 助教 (80801513)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 緑豆ペプチド / 糖取り込み促進 / 筋肥大促進 / 筋肉肥大 / 機能性食品因子 / 筋肥大 / グルコース取り込み |
研究開始時の研究の概要 |
高血糖を防ぐには血糖値を正常に制御することが重要である。血糖値の制御には、抹消組織である筋肉が重要な働きをしており、筋肉の質を維持することは重要である。本研究課題では、筋肥大とグルコースの取り込み促進の関連性を解明することを目的とした。具体的には、筋肥大を促進する食品因子およびグルコース取り込みを促進する食品因子の筋肉内での標的分子を同定する。また、その標的分子の機能を詳細に検討することで、高血糖予防としての新規ターゲットを解明する。このことから、既存の作用機構とは異なる新たな高血糖予防効果を有する食品因子の発見につながり、作用機構の異なる食品因子との共作用により、相加効果の期待が持てる。
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研究成果の概要 |
筋肉におけるタンパク質の合成促進と糖の取り込み促進の関連性に着目し、新規な高血糖予防効果を検証した。緑豆タンパク質の代謝物より得られたペプチドにマウス筋管C2C12細胞におけるタンパク質合成の促進効果を見出した。また、ラット筋管L6細胞において、糖の取り込みを促進させた。この作用機序は、インスリン様経路、AMPK経路ならびにJak2/Stat3経路の活性化を介していることが観察された。緑豆ペプチドの分子プローブを調製し、標的分子の探索を行ったところ、レプチンレセプターが同定された。これらのことから、緑豆ペプチドはレプチンレセプターを標的とし、高血糖予防に寄与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本では、食の欧米化やライフスタイルの変化により、生活習慣病の罹患者および予備軍が増加し、この解消が急務である。その中でも、高血糖および糖尿病に対する抑制効果に関する研究は世界中で行われている。本研究では、骨格筋における肥大と糖取り込みに着目し、高血糖予防効果の標的としてレプチンレセプターを見出した。この成果は、新たな機能性食品因子の発見だけでなく、既存の機能性食品因子と共作用させることで、相加的な効果が期待できる。
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