研究課題/領域番号 |
19K15793
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
小牧 裕佳子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (40811617)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ハロゲン化チロシン類 / 細胞毒性 / 食品消毒 / 消毒副生成物 / ハロチロシン類 / ハロチロシン / ハロゲン化チロシン / 食品高分子化学修飾 |
研究開始時の研究の概要 |
食品消毒は食中毒防止に重要な役割を持ち、次亜塩素酸系消毒剤を用いた消毒は世界的に広く行われている。水道分野では、消毒剤と原水中有機物が反応し非意図的に消毒副生成物という数百種類の物質群を生成することが知られるが、食品消毒処理においても消毒剤と食品中有機物の反応が非意図的な副産物を生成することは容易に予想される。本研究では、「食品消毒処理が健康リスクとなりうるのか?」という問いに答えるべく、食品消毒処理により食品内に生成するハロゲン化チロシン類が食品中発がん物質となりうるのか、また、消毒処理を行った野菜および食肉内にどの程度のハロゲン化産物が存在するのかを明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
食品消毒は食中毒防止に重要な役割を持つ。レタス及びホウレンソウを次亜塩素酸で処理すると、野菜中タンパク質のチロシン残基が塩素化され、塩素化チロシンを生成することが知られる。消毒剤として次亜臭素酸が使用された際は、臭素化チロシンが生成することが予想される。これらのハロゲン化チロシン類の健康リスク評価のため細胞毒性を評価したところ、ジブロモチロシンの強い毒性が検出された。また、細胞に次亜塩素酸または次亜臭素酸を作用した際に抗体反応にて簡便にハロゲン化チロシン類の生成の検出をすることが可能かを評価した。抗ブロモチロシン抗体にて、塩素化チロシンおよび臭素化チロシンの生成を検出することが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食品消毒は食中毒防止に重要な役割を持つが、レタス及びホウレンソウを次亜塩素酸で処理すると、野菜中タンパク質のチロシン残基が塩素化され、クロロチロシンとジクロロチロシンを生成することが知られる。消毒剤として次亜臭素酸が使用された際は、臭素化チロシンが生成することが予想される。ハロゲン化された食品中タンパク質は、消毒後の洗浄過程で除去されることなく消費者に届き、体内に取り込まれる。胃酸での消化により単量体化され、体内の細胞はこれらハロゲン化チロシン類に曝露されると考えられる。本研究では、食品消毒処理により食品中に生成するハロゲン化チロシン類が健康リスクとなりうるのかを明らかにすることを目指した。
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