研究課題/領域番号 |
19K15795
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 十文字学園女子大学 |
研究代表者 |
山崎 優子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 准教授 (70518117)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ハーブサプリメント製品 / リスク評価 / 薬物代謝酵素 / ハーブサプリメント / CYP / 製品評価法 |
研究開始時の研究の概要 |
植物の二次代謝産物の抽出物として利用されるハーブ素材は、安全性や有効性の科学的根拠が不明確なものが多く、製品の品質は多様である。ハーブサプリメント(HS)は、脂溶性生体異物の濃縮物という特性を持ち、特に主要代謝部位である肝臓の薬物代謝系への作用を介した有害性に留意する必要がある。そこで、一定の基準を持つリスク評価が必要であると考え、健康被害の報告がほとんどない食品添加物のリスク評価法の考え方を取り入れ、HS製品のリスク評価法を確立させることを目的とする。本法の実施により、その利用に伴う肝臓や腎臓への有害作用の可能性を未然に検出することを目的とし、健康食品事業者への推奨活動を実施する。
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研究成果の概要 |
ハーブサプリメント(HS)の安全性確保は,その多様性を鑑み製品ごとの評価が重要である.そこで食品添加物の安全性評価法を参考に,HSの個別評価に適した動物試験「一日推奨量に基づく安全性評価 (SDI-SE)」を開発・命名した.SDI-SEは,添加物の一日摂取許容量(ADI)導出の逆算方式で,製品のSDIの100倍量をRatに投与し,肝薬物代謝酵素Cytochrome P450(CYP)の遺伝子発現を主要指標とする. 評価法の有用性を検証するためにButterburやColeus forskohliiを対象に,CYP誘導作用,製品間の差異を検出した.成分分析によるCYP誘導成分も検討した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで,SDI-SEを実施してきた複数のHSについて,肝臓への作用を4つのカテゴリー(Ⅰ:肝肥大とCYP1A1の誘導,Ⅱ:肝肥大と医薬品代謝に関わるCYPの誘導,Ⅲ:肝肥大なしで,軽度なCYPの誘導,Ⅳ:肝臓への影響なし)に整理し,各カテゴリーの製品につき,安全性確保の方針も提案した. この評価を行い肝肥大やCYPを誘導するものは,一日推奨量の変更,薬物相互作用のラベル明記,CYPを誘導する成分量の調節など,製品管理の見直しや商品開発等に活用できると考える.SDI-SEに基づく情報はHSの安全性確保に有用である.
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