研究課題/領域番号 |
19K15807
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38060:応用分子細胞生物学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 (2020) 京都大学 (2019) |
研究代表者 |
藤田 賢一 藤田医科大学, 総合医科学研究所, 助教 (70816884)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 選択的mRNA輸送 / 結晶構造解析 / トランスクリプトーム解析 / mRNA輸送体 / 構造解析 / インフォマティクス解析 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝子発現の制御段階として、転写や翻訳がよく知られている。これらに加えmRNAの核から細胞質への輸送(核外輸送)も高精細な遺伝子発現制御の一翼を担っていることが明らかになってきた。 mRNAの核外輸送は、mRNA輸送体によって担われており、ヒトにおいては非常に高い相同性を持つmRNA核外輸送体 UAP56とURH49が、異なる複合体を形成して選択的なmRNAの輸送に機能する。 本研究は、ヒトmRNA輸送体 UAP56とURH49において、未解明な課題を解決し、多様化したmRNA輸送体による選択的mRNA輸送の分子機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
ヒトの遺伝子発現において選択的mRNA核外輸送は、高次な遺伝子発現制御の一翼を担う。ヒトにおいて高い相同性を持つUAP56とURH49は、異なる複合体を形成して選択的mRNA輸送に働く。しかし相同性の高い両者が異なる複合体を形成し、mRNAを選択的に輸送する機構は不明である。申請者はUAP56とURH49、ならびに複合体形成に重要な領域を入れ替えた変異体の構造解析を行い、UAP56とURH49の構造差異が複合体形成差異に重要であることを見出した。加えてUAP56とURH49が異なる部位のスプライシングに機能することで、選択的にmRNAを輸送することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、細胞分化、多分化能維持、ゲノム安定性、ウイルスRNA制御、多発性硬化症の発症において、UAP56とURH49による選択的mRNA輸送の関与が報告されている。よって本研究のUAP56とURH49によるmRNA核外輸送機構の解明は、様々な生命現象や病気の理解に大きく貢献するだけでなく、その制御に向けた基盤となることが期待される。
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