研究課題/領域番号 |
19K15815
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
永井 啓祐 名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 助教 (30648473)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 洪水耐性 / 節間伸長 / イネ / 介在分裂組織 / ジベレリン / WOX遺伝子 / 浮イネ / 植物生理 / ジベレリン応答性 |
研究開始時の研究の概要 |
洪水時に一般的な水田イネは酸素欠乏により溺死するのに対して、浮イネは急激な節間伸長により洪水時にも葉先を水面に出し、水面下の組織に効率的に酸素を供給することで洪水環境下においても生存することが可能である。本課題において、浮イネの保持する洪水耐性機構の理解を進め、イネの洪水耐性育種を目的とするとともに、得られた知見をコムギやトウモロコシなどのイネ科の主要畑作物へ応用することによる耐水性作物育種を目指す。
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研究成果の概要 |
洪水時に一般的な水田イネは酸素欠乏により溺死するのに対して、浮イネは急激な節間伸長により洪水時にも葉先を水面に出し、水面下の組織に効率的に酸素を供給することで洪水環境下においても生存することが可能である。これまで浮イネの伸長には植物ホルモンの一つであるジベレリンが関与していることは知られていたが、詳細な分子機構については未解明であった。本研究ではジベレリンに応答して節間における細胞分裂を制御する2つの遺伝子を見出し、ジベレリンによるイネの節間伸長制御機構を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イネ科作物の草丈は収量性と密接に関連しているため、重要な農業形質の一つであるが、これまでの草丈関連育種は耐倒伏性の観点から短稈化が主流であった。一方、東南アジアを中心に栽培されている浮イネは、洪水時に水位の上昇に合わせて茎(節間)を伸長させることで洪水による溺死を回避している。これまでに、浮イネの節間伸長には植物ホルモンの一種であるジベレリンが関与することが知られていたが、詳細な分子メカニズムは未解明であった。本研究は、ジベレリンによるイネの節間伸長制御機構を解明するとともに、近年、世界で多発する洪水によるイネ科作物の被害に対して、節間伸長による洪水耐性といった育種的応用を目指すものである。
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