研究課題/領域番号 |
19K15821
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
内田 開 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 特別研究員 (10780025)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ダイズ / イソフラボン / 毛状根 / オミクス解析 / 乾燥ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では乾燥ストレス下におけるダイズイソフラボンの生理学的機能の解明を行う。 具体的には①オミクス解析を用いた乾燥ストレス下のダイズイソフラボン代謝の網羅的解析②グリシテイン生合成に関与するメチル基転移酵素の解析③毛状根培養系を用いたイソフラボン生合成関連遺伝子の機能解析を行う。これらによりダイズでのイソフラボン代謝の制御メカニズムの詳細を明らかにし、将来的に作物育種へ適用するための基礎とする。
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研究成果の概要 |
乾燥ストレス下のダイズのオミクス解析により、乾燥ストレスはイソフラボンアグリコンおよび配糖体含量の増加と減少、およびイソフラボン生合成に関与する酵素遺伝子の発現量の低下を誘導することを明らかにした。また、生物ストレス処理を行ったダイズのオミクス解析結果をもとに、ダイズイソフラボンの一つ、glyciteinの生合成において唯一未同定であったイソフラボンメチル基転移酵素を同定した。さらに、イソフラボン生合成に必須の酵素であるイソフラボノイド合成酵素をCRISPR/Cas9により編集したダイズ毛状根を作成し、そのオミクス解析によりイソフラボンとストレス応答との関係の一端を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、乾燥ストレスとイソフラボンとの関係性の一端を明らかにした。また、ダイズイソフラボン生合成に関与する酵素遺伝子の同定が完了した。さらに、イソフラボノイドをほとんど作らないダイズ毛状根のオミクス解析により、ダイズにおいてイソフラボン含量が他の代謝系へ影響を及ぼす可能性を明らかにした。これら結果は、ストレス応答と二次代謝産物との関係性を解明する際の研究基盤になるとともに、イソフラボン含量の多いダイズの分子育種への発展が期待される結果であると考えられる。
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