研究課題/領域番号 |
19K15835
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
東 未来 日本大学, 生物資源科学部, 助教 (80783414)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ペチュニア / 花色 / 矮化剤 / ジベレリン / 複色模様 / 花 / PTGS / siRNA / アントシアニン |
研究開始時の研究の概要 |
花きは花色のバリエーションが豊富なだけでなく,その模様も多岐にわたる.ペチュニアでは二色以上の花色(複色)模様の品種も存在し,その模様のパターンも星形,覆輪,グラデーション模様と多様であるが,この花模様は矮化剤処理によって変化する場合がある.本研究では,矮化剤によって花模様が変化する現象を利用し,花模様を改変する技術を開発することに加え,矮化剤処理によって花色が変化するメカニズムを明らかにすることを目指す.そのために,複数種類の矮化剤を処理し,その際に起きる花模様変化を調査する.さらに,色素の生合成関連遺伝子の発現パターンを解析するとともに,その遺伝子の発現を制御する因子の特定を試みる.
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研究成果の概要 |
複色模様のペチュニアに,矮化剤(ジベレリン生合成阻害剤)の一種であるダミノジッドを処理すると花弁の白色部位が増加し,ジベレリン(GA)を処理すると赤色部位が増加することを明らかにした.ダミノジッド処理を行い,白色化したペチュニアでは,活性型GAを処理すると赤色部位が増加し模様が元に戻るが,非活性型GAを処理しても白色のままであった.さらに,複色模様の形成にはCHSの部分的なPTGSが関与していることが知られているが,ジベレリン処理によってCHSのsiRNAが減少し,PTGSが抑制されていることが示された.以上の結果から,ペチュニアの複色模様の形成にはGAが関与している可能性を見出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ペチュニアは鉢物で利用される場合が多く,コンパクトな草姿が求められるため,矮化剤を処理することで徒長の抑制(矮化)を行っている場合があるが,矮化剤は様々な種類があり,その効果は植物種・品種等によっても異なる.本研究では,矮化剤の種類によっては,複色模様ペチュニアの花色に影響を及ぼすことを明らかにし,その現象にはジベレリンが関与している可能性を見出した.このことは,花の複色模様の形成メカニズムを明らかにする上で重要な知見になると考えられる.また,ペチュニアの花色に影響を及ぼさずに草丈を低くする技術や,複色模様の安定化などの模様をコントロールする技術への応用に繋がると期待される.
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