研究課題/領域番号 |
19K15845
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
原田 賢 龍谷大学, 農学部, 実験助手 (40795184)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 植物病原糸状菌 / メラニン生合成 / 病原性 / 農薬 / 銅輸送因子 / 銅イオン輸送因子 / 炭疽病菌 / 糸状菌 / 銅イオン / 付着器 |
研究開始時の研究の概要 |
植物病原糸状菌は巧みな感染戦略を駆使することで、宿主植物への感染を確立する。モデル植物病原糸状菌であるウリ炭疽病菌は付着器と呼ばれる感染器官を形成し、同器官の細胞壁にはメラニン色素が蓄積する。適切なメラニン合成を行うにはメラニン合成酵素遺伝子の発現制御とメラニン合成酵素の活性を制御する必要がある。これまでに、幾つかの転写因子が同定されているが、どのような因子が酵素活性を制御するのかは未解明である。本研究では、ラッカーゼの活性を制御する細胞内銅イオン輸送機構に焦点をあて、メラニン合成制御機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
植物病原糸状菌であるウリ類炭疽病菌においてメラニン生合成は宿主植物への侵入に必要である。メラニン生合成の最終ステップである1,8-ジヒドロキシナフタレンを酸化しメラニン色素を生合成する銅結合酵素ラッカーゼは、その活性に銅イオンの供給が必要不可欠である。しかし、どのようにして細胞内の銅イオンをラッカーゼへと輸送するのかは未解明である。本研究では、ウリ類炭疽病菌における銅イオン輸送経路CoIct1-CoCcc2が、ラッカーゼ活性を制御することによりメラニン生合成に関与することを見出した。また、イネいもち病菌においても同機構は保存されていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物病原糸状菌である炭疽病菌といもち病菌のメラニン生合成を阻害する農薬は数多く開発されており、農業現場で基幹剤として使用されている。本研究で見出した知見は新規メラニン生合成阻害剤のターゲットとなることが期待される。
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